ライター : 今野 直倫

JSFCAコーヒーソムリエ / バリスタ

アメリカンコーヒーとは

アメリカンコーヒーとは、浅煎りのコーヒー豆で抽出したコーヒーのことです。また、抽出したコーヒーをお湯で薄めたコーヒーを指す場合もあります。

しかし、厳密な定義はされていません。

お湯割りは日本独自のやり方

先ほどご紹介したように、アメリカンコーヒーには浅煎りのコーヒー豆で抽出したものとお湯で薄めたものがあります。浅煎りのコーヒー豆での抽出はアメリカ人にも楽しまれてきたのですが、お湯割りというのは日本独自の文化なのです。

アメリカンコーヒーの味

アメリカンコーヒーは、浅煎りのコーヒー豆を使用しているので、軽やかな酸味と華やかな香りを感じることができ、苦味やコクは少ないです。

アメリカンコーヒーが薄い理由

アメリカンコーヒーには、一般的に浅煎りのコーヒー豆が使われています。浅煎りのコーヒー豆の場合、深煎りのコーヒー豆よりも苦味やコクが少ないので、味が薄く感じてしまうのです。

また、お湯で割られたアメリカンコーヒーでは、コーヒー自体の割合が少なくなるので、結果として飲みやすさのある薄い味わいに感じられます。

アメリカンコーヒーの名前の由来

アメリカンコーヒーは、アメリカ式のコーヒーという意味を持つ和製英語です。そのため、アメリカにはアメリカンコーヒーというコーヒーはなく、現地でも通じません。

戦後、アメリカ人が習慣としていたコーヒーをお湯で割るという文化が日本に伝わり、アメリカ式のコーヒーがアメリカンコーヒーとして定着したといわれています。その際、浅く焙煎したコーヒー豆をアメリカ人が好んで飲んでいたことも名前の由来になっているそうです。

アメリカ人が浅い焙煎のコーヒーを好む理由

アメリカ人が浅煎りのコーヒー豆を好む理由は、紅茶に似せて作ったという説や、アメリカの水が浅煎のコーヒー豆に合っていたなど諸説ありますが、定かではありません。

実際、シアトル系と呼ばれる大手海外カフェチェーンでは深煎りの苦いコーヒーが人気になりました。歴史的にはアメリカ人は浅く煎った飲みやすいコーヒーが好きなのかもしれません。アメリカンコーヒーのようなすっきりとした味わいが好まれていたのでしょう。
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