飲食後の「おあいそ!」は間違い!? 正しい意味と語源、スマートな会計の仕方

お寿司屋さんなどで、店員さんに「おあいそで!」と声をかけていませんか?一見、ツウの言い方のように聞こえますが、実は間違い。もう二度と来ません!と決別宣言をしているようなものなんです。本来の意味や語源、正しいお会計の声のかけ方をお教えします。

食べ終わって「おあいそ!」は間違い

お寿司屋さんや居酒屋で食事を楽しんだあと。店員さんに「すみませ〜ん!おあいそお願いします!」と声をかけていませんか?店員さん、ニコニコしながらも「間違った日本語だ」と苦笑いしているかもしれませんよ……。「おあいそ」の正しい意味やスマートな声のかけ方についてお教えします!

「おあいそ」の正しい意味と語源

「おあいそ」は、漢字で書くと「お愛想」となります。さらに、「お愛想」は「愛想尽かし」を省略した言葉なのです。「もう、彼には愛想が尽きたわ!」と、今でも使いますが、元々は遊郭で使われていた言葉なんです。お客がお気に入りだった女郎に対する愛情をなくして「もうお店に来たくない!」という状態を「愛想尽かし」と呼んでいました。
飲食店で、客がお店側に対して「おあいそで!」というのは「このお店には愛想が尽きたからもう来ません!」という意味になってしまうのです。「お気に入りのお店で使ったことがある……!」と赤くなったり青くなったりしている人もいるのでは?

ツケ文化から「おあいそ」は生まれた

「おあいそ」が元々は悪い意味の言葉だったとわかりました。でも、どうして現在のようにカジュアルに使われるようになったのでしょうか?
日本には「ツケ」という文化がありました。行きつけのお店で飲み食いした分の代金をその場で支払わずに、お店の帳簿につけてもらってあとでまとめて支払うという仕組みです。「おやじ〜つけといて!」「はいよっ!」という会話、ドラマなどで観たことはありませんか?
その場で支払わずに「ツケ」にするのは「また来るよ!」というメッセージでもあるのです。お互いの信頼関係が築けていて初めて成立する、粋な文化ですね。ツケにせず、きれいに清算してしまうのは「もう来ないよ」という意味。その時に言う言葉が「ツケにしないのはお愛想尽かしだけど……」だったのです。

「おあいそ」は店員さんが使う言葉

時は流れ、ツケ文化は弱まり、きっちり飲食代を支払うようになりました。お店側からお会計について切り出す際に「お愛想尽かしの用でございますが、お勘定はいくらで……」と使うようになったという説や、「お会計のことを申し上げるなんて愛想のないことですが……」と使われるようになったという説が濃厚です。
「あちらのお客様おあいそで!」と店員さん同士が使っていたのを聞いて「専門用語を使うなんてツウっぽい!」とお客さん側が使い始めた結果、現在のように広く浸透してしまったのです。

お勘定、お会計、チェック…正しいのは?

「おあいそ」がダメなら、なんと言うのがスマートなのでしょう。「お勘定」「お会計」「チェック」という言葉が同じく使われますが、どれも正解です。しかし「チェックで」と言いながら両手人差し指を交差させて×印を作るジェスチャーは、日本では賛否両論あります。素直に「お勘定お願いします」「お会計お願いします」と言えばまちがいないですね。

丁寧に言えばまちがいない!

ツウぶって業界用語を使おうとすると、痛い目を見ることも。「おあいそ」が間違った意味だったなんて、驚きですよね。爽やかに、丁寧な言葉を選べば、粋がって見えることもありません。帰り際「おいしかったです」「ごちそうさまでした」と感謝の気持ちまで伝えられればもっとステキ!スマートな大人らしい振る舞いを身につけたいですね。

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