ライター : 相羽 舞

管理栄養士

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

お肌の大敵「シミ」

シミのない肌を目指すには、日々のスキンケアや紫外線対策も大切ですが、内側から肌をサポートするのも大事なんです。つまり、シミ対策に役立つ栄養素を積極的に摂るということ。この記事では、どんな栄養素がシミ対策になるのか、また、それらの栄養を含んだ食べ物をご紹介します。

ただし、その食べ物を食べていればシミができない、できてしまったシミが薄くなるなどとはいい切れません。健やかな肌を保つ基本は、バランスのよい食事と規則正しい生活。生活習慣を整えたうえで、シミ対策に役立つ食べ物を摂り入れてくださいね。

シミに効果的とされる栄養素

シミに効果的な栄養とその作用

  1. 色素沈着の対策に役立つ「ビタミンC」
  2. 紫外線から肌を守る「ビタミンE」
  3. 肌荒れ対策に関わる「食物繊維」

色素沈着の対策に役立つ「ビタミンC」

肌が紫外線の刺激を受けると、チロシンというアミノ酸が活性化され、シミの原因であるメラニンに変化します。このメラニンが過剰に作られてしまい、表皮細胞に色素沈着することでシミがあらわれるのです。

ビタミンCには、チロシンを活性化する酵素の産生やはたらきを抑制する作用があります。また、すでにできてしまったメラニンに対しても、色を薄める作用があることが分かっています。(※1,2)

紫外線から肌を守る「ビタミンE」

ビタミンEの特徴は、強い抗酸化作用。不足しないようにすることで、紫外線をはじめとするさまざまな刺激から肌を守り、シミの対策につながります。また、細胞の酸化を抑える作用があるため、老化対策にも役立ちますよ。(※3)

肌荒れ対策に関わる「食物繊維」

不溶性の食物繊維は、便のカサを増やして大腸を刺激し、スムーズな排便を促します。また、腸内で善玉菌のエサとなって増殖を助け、腸内環境を整えるはたらきも。

便秘によって腸内に悪玉菌が増えると有害物質が作られます。有害物質は血液を通じて一部汗となり、肌に刺激を与えることで肌荒れが起こるといわれています。また一説には、腸内の有害物質が、肌のターンオーバー機能にも影響を与えるおそれがあると考えられています。

食物繊維が直接肌に作用するわけではありませんが、便秘対策をおこなうことで有害物質の排出につながりますよ。(※4,5)

要チェック!シミに効く食べ物5選

1. トマト

健康・美容に欠かせない、栄養素の宝庫ともいえるトマト。中玉1個(150g)あたりに、ビタミンCが23mg、ビタミンEが1.4mg、食物繊維が1.5g含まれています。

トマトに代表される栄養素である「リコピン」は強い抗酸化力が特徴。ビタミンEの100倍以上との報告もあります。また、ある研究においては、リコピンを添加された細胞でメラニン生成量の減少がみられました。この作用は、ビタミンEと同時に摂取することでより高まることが分かっているんですよ。(※6,7,8,9)
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