ライター : 大河内美弥

飲む血液と呼ばれるビーツ(ビート)

火を通すと色鮮やかな赤紫色をしたビーツ(ビート)は、最近では、よく知られるようになった野菜のひとつ。すでに食べたことがある、という方もいるかもしれませんね。華やかな色味が、お料理をゴージャスに見せてくれる野菜で、飲む血液とも呼ばれるほど栄養価が豊富。女性にはうれしい美容効果もたくさんあります。 今回は、ビーツについて、栄養効果や少しめずらしいビーツを使ったひんやり冷たいスイーツレシピもご紹介します。

ビーツとは

ビーツには、赤いビーツと黄色いゴールデンビーツがあります。 アメリカではテーブルビートやビート、イギリスではビートルート、フランスではベトラーブやベートラブと呼ばれるなど、各国で少しずつ名称が異なり、品種によって形も少し異なります。和名は火焔菜(カエンサイ)と呼ばれ、日本へは江戸時代初期頃に持ち込まれた野菜といわれています。

どんな料理に使われる?

ビーツを使った有名な料理に、ロシアの赤いシチュー、”ボルシチ”があります。スープに深い赤色が滲み出て、寒い地域で重宝される煮込みスープです。ボルシチは、ブイヤベース、トムヤムクン、フカヒレスープと並び、なんと世界三大スープのひとつに数えられています。 また、ビーツは野菜のなかでも糖分が多いので、甜菜などの砂糖の代わりに利用されることもあるんですよ。そのため、非常に重宝されています。

ビーツの形

ビーツは、ごつく丸い形をした根とそこから伸びる赤い葉脈がきれいな葉をつけます。丸い形しか見たことがない、という人もいるかもしれませんが、根に葉を付ける野菜です。 根を主に食用とし、葉も食べることができますが、大きく成長した葉はエグみが強いので、食べずに捨ててしまうケースもあります。今回購入したビーツは、葉をカットした状態で販売されていました。
また、一言でビーツといっても、品種によって断面に赤と白の渦巻模様があるアーリーワンダーというものから、全体が赤紫色に染まるレッドエースと呼ばれるものまでさまざまあります。手に取るビーツによって断面が異なれば、毎回使う楽しみが生まれますね。

気になる味については、少し土っぽく、食べづらいと感じる人もいるかもしれません。かぶより食感があり、ゆでると甘みが出るため、スープにして食べるのがおすすめです。

旬の時期と産地

露地栽培で育てられるビーツの旬は、初夏の6月〜7月と晩秋の11月〜12月になります。夏はサラダなどにして、冬は温かい煮込み料理にして活用することができますよ。
主な産地は、長野、茨城、北海道、熊本など栽培されています。
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