ライター : 白江 和子

管理栄養士 / webライター

いちじくってどんな果物?

いちじくは夏から秋にかけて出回り、9月に旬を迎える果物です。実の内部に花をつけ、外側から花が見えないことから、「無花果」という漢字が当てられています。

上品な甘みを味わえるいちじくは、生のまま食べるほか、料理に使うことも可能。煮詰めてシロップやジャムにすれば、お菓子作りに活用できますよ。(※1)

いちじくの栄養と効果効能

便秘対策に役立つ「ペクチン」

いちじくには、水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」が含まれています。ペクチンは水分を保持する性質があることから、小腸において、栄養素の消化吸収スピードを遅らせるのに役立ちます。

いちじく100gあたりには食物繊維が1.9g含まれており、そのうち0.7gが水溶性食物繊維、1.2gが不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は便のカサを増やして、便通を促す作用があります。(※1,2,3)

塩分の摂り過ぎを調整する「カリウム」

「カリウム」とは、細胞内液の浸透圧や体液のpHバランスが一定になるよう、調整するはたらきがあるミネラルです。いちじくにおけるカリウムの含有量は、100gあたり170mg。

カリウムはナトリウム(塩分)を排出するはたらきがあるため、塩分の摂り過ぎを調整するのに役立ちます。塩辛い料理や菓子を食べたら、カリウムが豊富な食材を積極的に摂るようにしましょう。(※4,5)

骨の形成に欠かすことができない「カルシウム」

骨の形成に欠かせない栄養素である「カルシウム」は、いちじく100gあたりに26mg含まれています。果実類のなかで比較すると、いちじくはカルシウムが豊富です。

カルシウムが不足すると、骨が十分に成長しないおそれがあります。効率よく利用するには、カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」を摂ることが大切です。(※4,6,7)

貧血対策に役立つ「鉄」

「鉄」は、貧血対策に重要な栄養素です。血液中の赤血球に含まれる「ヘモグロビン」の材料となり、全身に酸素を運ぶはたらきがあります。

いちじくの鉄含有量は、100gあたり0.3mgです。とくに月経のある女性や妊娠中の方は、鉄の必要量が増すため、鉄が豊富な食材を積極的に摂りましょう。(※4,8)
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