女性に見られることが多い

鉄分が不足する一番の原因は、生理による出血や、過激なダイエットなどによる栄養失調です。そのほか、妊娠中や授乳中のママは子どもに栄養を与えなければならないので、鉄分が慢性的に不足します。この原因からすぐわかるように、鉄分不足は女性に多く見られます。

鉄分不足=酸素不足

体内には、鉄分を貯蔵する働きを担う「フェリチン」というたんぱく質が存在しています。フェリチンが常に鉄分を貯めておいてくれるため、生理などなんらかの原因で血液中の鉄分が不足しても、血液中の鉄分が保たれるのです。(※5) では、フェリチンの鉄分貯蓄まで底をついてしまったら? 鉄分の最大の働きは「ヘモグロビン」という赤血球を作って、全身の細胞や組織に酸素を届けること。フェリチンの鉄分が枯れてしまったら、ヘモグロビンが十分に作れません。よって、酸素の運搬も上手くいかなくなります。 つまり「鉄分不足」とは、ようするに体内の「酸素不足」なんです。

鉄分不足の改善に役立つ食べ物

奨められている一日の鉄分摂取量の目安は、女性の場合は18〜29歳で6.0mg、30〜69歳で6.5mg、男性の場合は18〜29歳で7.0mg、30〜69歳で7.5mgです。(※6) ここからは、鉄分が多く含まれている食材をピックアップしてご紹介。それぞれ、100gあたりどれほどの鉄分が含まれているのかも記載しているので、参考にしてみてくださいね。

レバー

これは有名ですが、レバーには鉄分が多く含まれています。代表的なお肉の種類、豚、鶏、牛の3種類のなかでも、特に豊富なのが豚レバー。臭みを出さないため調理法に工夫が必要ですが、鉄分不足の方には見逃せない食材ですね。 鉄分含有量(100gあたり)(※7) 豚レバー……13.0mg 鶏レバー……9.0mg 牛レバー……4.0mg

貝類

魚介類でいうと、貝類が鉄分豊富な食材として挙げられます。しじみ、ホッキ貝、あさり、はまぐりといった種類は、家庭やお店で食べる機会が多いのではないでしょうか。汁物に入れてもおいしいですよね。 鉄分含有量(生100gあたり)(※7) しじみ……8.3mg ホッキ貝……4.4mg あさり……3.8mg はまぐり……2.1mg

大豆食品

味噌、納豆、油揚げなどの大豆食品も、鉄分を摂取しやすいです。特に調味料である味噌は、日々の生活に取り入れやすいですよね。和食の定番であるお味噌汁に、油揚げを入れていただくのはいかがでしょうか? 鉄分含有量(100gあたり)(※7) だし入り味噌……3.8mg 糸引き納豆……3.3mg 油揚げ(生)……3.2mg 大豆(国産・ゆで)……2.2mg
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