ライター : pomipomi

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パック型液体洗剤に注意して。消費者庁が警鐘

粉末、液体に続く「第3の洗剤」として、世に定着しつつあるパック型液体洗剤。洗濯機にポンと入れるだけの手軽さが人気を集めており、年々利用者が増えてきています。

便利で使い勝手のよいアイテムなのですが、一方で誤飲による事故も起きてしまっているのだそう。消費者庁が公式X(旧Twitter)や公式サイトで注意喚起をしています。

子どもだけではなく高齢者も注意

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消費者庁の公式サイトには、パック型液体洗剤による事故の具体例が下記の通り紹介されています。
・「祖父母宅に帰省中、洗面所から物音がしたため保護者が様子を見ると、こどもが洗濯用パック型液体洗剤をかじっていた。救急搬送中、顔色が悪く4回嘔吐した。急性呼吸不全などがみられたため入院。人工呼吸管理等の処置が必要となった。保護者宅では液体洗剤を使っており、こどもがパック型のタイプを見たのは初めてだった。」(0歳8か月)

・「洗濯機に入っていたパック型液体洗剤を、こどもが踏み台を使って取り出して自分で潰した。中の洗剤がこどもの左目に入り、洗眼したものの充血していて、目が開かないため病院を受診。なお、パック型液体洗剤は普段、こどもの手の届かない位置に置いていた。」(3歳)

出典: www.caa.go.jp

プニプニとしていてお菓子のように見えるパック型液体洗剤。子どもが興味を示すのもよくわかります。

自宅でパック型液体洗剤を使っていなかったり、高い位置に収納していたりしても、このような事故が起きてしまうとは。「我が家は普通の液体洗剤だから」「きちんと保管しているから」と言って、油断をしてはなりませんね。
「認知症のある高齢者が、自宅の洗面所に置いてあった洗濯用パック型液体洗剤を1~2個食べてしまった。嘔吐と下痢が続き、病院に搬送された。洗剤による界面活性剤中毒から誤嚥性肺炎となり、入院し、その後人工呼吸管理が必要となった。」(70歳代)

出典: www.caa.go.jp

また、子どものみならず、高齢者が誤飲してしまうケースも少なくないようです。上記のような事例が報告されています。

事故を防ぐための対策

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パック型液体洗剤は、薄い水溶性のフィルムで濃縮液体洗剤を包み込んだもの。噛んだり舐めたりすればフィルムが破れ、中の洗剤が飛び出てきてしまうのです。

誤飲による事故を防ぐには、日頃から取り扱いにじゅうぶん気を付けなければなりません。消費者庁の公式サイトに下記のような対策が掲載されています。
◯ こどもなどの手の届かないところに保管する。
◯ 使用した後は必ず密閉し、置き場所にすぐ戻す。
◯ 詰め替え用パックのまま使用しない。
◯ 洗濯機に入れたままにせず、洗濯のタイミングで洗濯槽に投入する。

出典: www.caa.go.jp

万が一のときはどうすればよい?

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万が一家族がパック型液体洗剤を食べてしまったり、誤飲した可能性があったりする場合は、下記のように対応するよう促されています。
万が一、誤飲してしまった可能性がある場合や、目に入り、よく洗い流しても異常を感じる場合には、商品の成分が分かるパッケージなどを持って医療機関を受診しましょう。 受診に迷う場合は、かかりつけの医師や中毒110番、子ども医療でんわ相談(♯8000)等に相談しましょう。

出典: www.caa.go.jp

自宅で使っていなくても油断は大敵

計量の手間がかからず、家事の負担を大きく減らしてくれるパック型液体洗剤。便利で画期的なアイテムですが、取り扱い方によっては事故につながりかねないため注意が必要です。

自宅では使用していなくても、実家や友人宅などに置かれている場合もあります。意外なところに落とし穴が潜んでいることを留意しておきましょう。
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