ライター : noranora69

監修者 : 小川 博康

医療法人 小川クリニック院長

妊娠中は食欲が出るもの...

よく、「妊娠中は赤ちゃんと2人分食べる」なんて言葉も聞きますが、実際妊娠すると食欲が旺盛になる方は多いようです。最初はつわりがひどくて食欲がなくても、それが収まってくると猛烈に食欲が高まるという方も。 そんなときに気になるのが、「食べ過ぎ」ですよね。今回は、食べ過ぎたときに起こる体への影響や、食べ過ぎてしまった際の対処法などをご紹介します。

どの程度が"食べ過ぎ"?

食べ過ぎかどうかがもっとも分かりやすい数字が、体重です。妊娠中は、当たり前ですが体重が増えます。しかし、その増え方が大幅なものであれば、食事制限が必要な"食べ過ぎ"状態にあるかもしれません。

妊娠中の体重増加は、妊娠前の体重や妊娠からどれくらい月日が経っているかにもよりますが、妊娠中期以降は1週間に300~500gほどが理想的と考えましょう。(※1)

【段階別】妊婦の食べ過ぎによる影響

初期(2〜4ヶ月、4〜15週目)

妊娠中は、ホルモンバランスが乱れやすく、食後の血糖値を調整する働きが低下してしまいます。そのため、妊娠初期に食べ過ぎると、血糖値の急上昇により妊娠糖尿病を引き起こすおそれも。

中期(5〜7ヶ月、16〜27週目)

つわりが収まってくる妊娠中期は、食べ過ぎてしまうという方が多い時期。赤ちゃんもだんだんと大きくなり子宮が胃腸を圧迫し始めてくるため、便秘になりやすくなります。 また、妊娠性糖尿病になると赤ちゃんの体も通常より大きくなって巨大児となってしまったり、子宮が巨大児を支えきれなくなりトラブルが発生してしまう可能性もあるので、特に注意が必要です。 さらに、塩分の過剰摂取になりやすく、そうなると母体の腎臓への負荷が大きくなります。

後期(8〜10ヶ月、28〜39週目)

母子ともにおちついてくる後期も、食事には注意。この時期に食べすぎ、太ったりむくんだりすると、いざ出産するときに影響が出てしまいます。具体的には、陣痛が弱くなったり、産道が狭くなることによる難産などが挙げられます。 また、産後太りの原因にもなるので、最後まできちんと食事管理することが大切ですね。
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