ライター : 藤井千晃

管理栄養士コンテンツクリエイター

さばのタンパク質やカロリー、脂質は?

重量タンパク質カロリー脂質
さばひと切れ/80g16.5g169kcal13.4g
さば100g20.6g211kcal16.8g
(※1,2)
さばを食べるときは、100g単位ではなくひと切れ単位で食べることが多いでしょう。さばの1切れは80gで、含まれるタンパク質は16.5gです。

さば80gあたりに含まれているカロリーは169kcal、脂質は13.4gです。

さまざまなさば料理のタンパク質量を紹介

1人前の重量タンパク質
さばの刺身50g10.4g
焼きさば120g20.1g
塩さば60g15.7g
さばの干物120g31.4g
しめさば110g20.5g
(※3,4,5,6,7)
タンパク質を多く摂取したいのであれば、「さばの干物」がおすすめといいたいところなのですが、干物は過酸化脂質が多く含まれています。

過酸化脂質とは、「活性酵素」がコレステロール中の「不飽和脂肪酸」と結びつき酸化してできた脂質のことです。通常の干物は製造過程で過酸化脂質を生じ、老化の原因になってしまいます。

このことから干物は食べ過ぎに注意し、タンパク質含有の高い「しめさば」や「焼きさば」などのほかの料理などとローテーションして食べるとよいでしょう。(※8,9,10)

さばのタンパク質をほかの魚と比較

タンパク質
さば20.6g
生鮭22.3g
まぐろ20.1g
さんま18.1g
ぶり21.4g
いわし19.2g
(※1,11,12,13,14,15)
※いずれも100gあたりのタンパク質です
さばと人気のあるほかの魚のタンパク質を比べてみました。同じグラム数で比べると、さばは突出してタンパク質が高い魚ではないことがわかります。

「では、ほかの魚を食べるほうがいいのでは?」と思うかもしれません。魚によっては価格が高かったり、手に入りにくかったりすることも。そんななか注目されているのが、リーズナブルな「さば缶」。その魅力や栄養価について詳しく見ていきましょう。

さばに含まれているほかの栄養価と効果効能

栄養

  1. 血管壁の収縮や体内の免疫反応の調整をする「DHA、EPA」
  2. 骨格の発育促進する「ビタミンD」
  3. 糖質・脂質・タンパク質からのエネルギー代謝に欠かせない「ビタミンB群」
  4. 骨や歯の主要な構成成分である「カルシウム」
  5. 体の発育に重要な「葉酸」
  6. 不足すると貧血を起こしてしまう「鉄分」
さばは栄養価の高い魚で、特にDHAやEPAが豊富であることが知られています。DHAやEPAは、ともに体内で合成できない不飽和脂肪酸のひとつです。

DHAは、記憶力や言語能力に好影響をもたらすといわれていて注目されています。さらにEPAは、特定保健用食品や機能性表示食品にも利用されている成分です。(※16,17,18,19,20,21,22)

さば缶に含まれる栄養素はさばと変わる?変わらない?

カロリータンパク質脂質DHAEPAビタミンDビタミンB12カルシウム葉酸鉄分
生のさば211kcal20.6g16.8g7.9g5.7g5.1μg13.0μg6mg11μg1.2mg
さばの水煮缶174kcal20.9g10.7g14.5g10.5g11.0μg12.0μg260mg12μg1.6mg
さばの味噌煮缶210kcal16.3g13.9g12.7g9.4g5.0μg9.6μg210mg21μg2.0mg
(※1,23,24,25,26,27)
※いずれも100gあたりの栄養価です
「さばの水煮缶」はタンパク質のほかDHAやEPA、カルシウムの含有量が生のさばより多いことがわかります。効率よくタンパク質やさばの栄養を摂りたい方におすすめです。

さば缶は、さばを軟らかく煮ているため骨や煮汁も丸ごと食べられます。よって生のさばを食べるよりも多くのDHAやEPA、カルシウムが摂取できるのです。

ただ「さばの味噌煮」は、生のさばやさばの水煮缶を食べるよりも塩分が高くなってしまいます。味噌煮缶を食べるときはほかの料理の塩分を控えましょう。

【Q&A】さばを毎日食べると水銀の摂り過ぎになる?

A:さばを毎日食べても水銀の摂り過ぎにはならないでしょう。

水銀は魚によって含有量が異なります。厚生労働省が発表している資料によると、さばの水銀については「特に注意が必要ではない」と記載されています。「毎日、魚を食べている」という方は水銀の含有量の高い魚ばかりを日常的に摂取しないように気をつけましょう。(※28)
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