ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

わかめを食べ過ぎるとどうなる?

酢の物やみそ汁の具の定番「わかめ」。日本人に馴染みのある食材ですが、食べ過ぎには注意が必要なんです。この記事ではわかめの食べ過ぎによるリスクを詳しく解説します。

もちろん、適量であれば健康に良いさまざまな作用が期待できます。(※1)

竹内先生:
「わかめは、メタボリックシンドロームの予防に有効であることが報告されています。ワカメをとることで、軽い高血圧に対する改善効果も期待できますよ。目安量を知って、食事のなかに上手に取れることが大切です」

わかめの食べ過ぎによる症状・リスク

食べ過ぎによる症状

  1. 腹痛や吐き気
  2. 下痢や便秘
  3. 甲状腺疾患のリスクが高まる
  4. 塩分の摂り過ぎにつながる

腹痛や吐き気

わかめをはじめとする海藻類は食物繊維が多く、消化の悪い食品です。消化不良になると、吐き気やお腹の膨満感など、体調不良につながるおそれがあります。

胃腸の調子が悪いときは、わかめの摂取を控えましょう。(※2,3)

下痢や便秘

わかめには不溶性・水溶性の食物繊維が含まれていますが、いずれも過剰摂取すると便通が乱れるおそれが。水溶性食物繊維は便をゆるくする性質があり、過剰摂取すると下痢を引き起こします。

不溶性食物繊維は便の量を増やすはたらきがあり、摂り過ぎるとお腹の張りや便秘につながります。(※4,5)

甲状腺疾患のリスクが高まる

わかめや昆布などの海藻類には、甲状腺ホルモンの生成に関わるヨウ素が多く含まれています。ヨウ素を摂り過ぎると甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺疾患のリスクが高まる場合があるため、注意が必要です。

甲状腺の機能が低下すると、便秘やむくみ、疲労感などの症状が現れます。(※6,7)

塩分の摂り過ぎにつながる

わかめにはナトリウム(塩分)が多く含まれており、食べ過ぎると塩分の過剰摂取につながります。100gあたりの塩分量は生のわかめで1.5g、水で戻した乾燥わかめで0.7gです。

塩分を摂り過ぎると、血圧が上がりやすくなるほか、むくみや口渇感といった症状が出ます。(※8,9)
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