妊婦・授乳婦

・妊娠初期……+2.5mg
・妊娠中期……+9.5mg
・妊娠後期……+9.5mg
・授乳婦……+2.5mg

妊婦は、胎児への鉄分の供給が増えるため、月経なしの推奨量に付加量をプラスした量が目安です。たとえば30代・妊娠後期の妊婦の場合、一日あたりの推奨量は、30代月経なしの推奨量6.5mg+妊娠後期付加量9.5mgで、16.0mgとなります。

また、母乳は血液から作られるため、授乳婦にも付加量が設定されています。妊娠中、授乳中ともに、主治医と相談しながら鉄分の摂取をすすめましょう。(※3,4)

鉄分を効率よく摂る方法

ヘム鉄を意識して食べる

冒頭でお伝えしたように、動物性食品に含まれるヘム鉄は、非ヘム鉄よりも体内での吸収率が高いです。非ヘム鉄の吸収率が2~5%なのに対し、ヘム鉄は15~25%といわれています。肉や魚を食べるときは赤身の多いものを選び、ヘム鉄を意識して摂りましょう。(※5)

ビタミンCやたんぱく質と一緒に食べる

体内での吸収率が低い非ヘム鉄も、食べ合わせによって吸収率が高まりますよ。鉄分と一緒に摂りたいのが、ビタミンCやたんぱく質です。鉄分とたんぱく質をどちらも含む肉・魚類や大豆製品は、効率よく鉄分を摂れる食材です。ビタミンCは、野菜や芋類に多く含まれていますよ。(※2,5)

よく噛んで食べる

鉄分は、胃酸が分泌されると吸収率が上がります。胃酸の分泌を促すためにも、よく噛んで食べるようにしましょう。そのほか、酸味のあるものを食べるのも胃酸の分泌に役立ちますよ。(※1)

食中や食後にコーヒーや紅茶を飲まない

コーヒーや紅茶に含まれるタンニンには、鉄分と結合して吸収率を下げる作用があります。そのため、食事中や食後すぐにタンニンを含むものを飲まないようにしましょう。コーヒー、紅茶のほか、緑茶やウーロン茶にもタンニンが含まれています。(※5)

離乳食におすすめ!鉄分が豊富な食材

赤ちゃんは鉄分を体に蓄えて生まれてきますが、母乳育児の赤ちゃんは、生後6ヶ月頃からその蓄えが少なくなっていきます。そのため、離乳食から鉄分を摂る必要があります。

生後6~11ヶ月の赤ちゃんでは、男児の場合5.0mg、女児の場合4.5mgが一日あたりの鉄分摂取量の目安です。離乳食に鉄分の豊富な食材を取り入れてあげましょう。(※3,6)
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