ライター : とも

子育てフードライター

お雑煮は地域によって全然違う!

お雑煮は、もともと土地の産物を餅と一緒に煮た料理として誕生しました。そのため、地域によって違いがあるのが特徴。また、同じ地域でも各家庭の個性が反映されるため、バリエーションは数え切れないほどあるんですよ。現在知られているだけでも100種類以上もあると言われています。ここでは、主に東西で異なるお雑煮の分類について解説します。(※1)

お雑煮の分類

餅の形

角餅と丸餅の境界線は、岐阜県の関ケ原付近です。関ケ原よりも東の地域は角餅、西は丸餅が一般的。境目にある岐阜、石川、福井、三重、和歌山の5県では、角・丸両方が使われる地域があります。

もともと日本の餅は丸餅が主流でしたが、人口が増えた江戸時代に、たくさん切り分けられることや、運搬に便利なことから角餅が重宝されるようになったとされています。(※2)

餅の調理方法

餅を焼くか煮るかの境目も、餅の形と同じ岐阜県の関ケ原付近にあります。大きく分けて関ケ原よりも東の地域は焼き餅、西は餅を煮る文化が主流。

なお、関ケ原よりも東の静岡、愛知、岐阜県では餅を煮る地域があったり、西側の奈良や長崎県などの地域では焼き餅を食べたりするため、一概に東西で分類するのはむずかしいです。(※1)

つゆの味付け

お雑煮のつゆは、大きく分けてしょうゆ仕立てのすまし汁かみそ仕立ての2種類。すまし汁のお雑煮が多いのは、前述の関ケ原ラインから東の地方と中国、四国、九州地方。近畿や中部地方では白みそ、福井県では赤みそのお雑煮が食べられていますよ。島根や鳥取県ではおしるこのような甘いお雑煮を食べる地域があります。(※3)

北海道の代表的なお雑煮

【全域】角餅×しょうゆ

北海道は開拓のために多くの人が移住した歴史があります。そのため、各地方のお雑煮文化が取り入れられているのが特徴。なかでも東北地方の影響を色濃く受けていて、すまし汁に焼いた角餅の雑煮は道内全域で食べられています。具材は鶏もも肉と大根やごぼう、にんじんなどの根菜類。だし汁に砂糖を加えるやや甘い味付けが特徴です。(※4,5)

角餅×しょうゆ

こちらは新潟県で食べられることの多い鮭入り雑煮。鮭やいくらは北海道の特産でもあるため、地産地消にもなりますね。生鮭をさっと下ゆでしてからだし汁に加えるのがポイントです。(※5,6)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ