カレー

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

650円(税込)
“中華式咖喱飯”らしいトロッとしたツヤ。具材は豚肉、玉ねぎ、じゃがいもと中華咖喱の定番です。食べ口は意外にサラリとしつつも、味自体はなかなか濃厚。とにかくクセになる味わいです。

実はこのカレー、もともと「民生」で出していたものがベースだそう。ですが元来広東では、庶民が家庭で食べるものとされていた「咖喱飯」、お店で出すかどうか最初は少し戸惑いもあったそうです。

それがいまや、永遠不動の看板メニューとなったわけですから、世の中わからないですよね。
店舗情報

10. 職人が極めた唯一無二のチキンカレー「サトナカ」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

ストイックすぎるシンプルな外観、チキンカレーのみという潔さ。店主の名前は里中ではないという謎っぷり。なのに連日ファンが詰めかけるという魔法のようなお店です。

理由は簡単、とにかくここのチキンカレーがすごい。ストイックななかに、とんでもないすごみがある逸品なのです。

元町にも「元町サトナカ」がありますが、こちらは支店ではなくいわば暖簾わけ。チキンカレー以外のバリエーションもあるので、三宮の本丸でハマったらそちらも体験してみてくださいね。

チキンカレー

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

650円(税込) スパイシー/並。生玉子トッピング 50円(税込)
一切の無駄を排し、ある種の機能美すら感じるひと皿です。カレー自体は、ほどよいシャバシャバ感。玉ねぎの香ばしい甘み、じんわり来る辛さ、そこにクミンやカルダモンなどのスパイスがフワッと香ります。

ではこれがインドカレーなのかといえばそうでもなく、鶏ガラスープに昆布、しいたけといった和出汁の旨味も。そこにカシューナッツの香ばしさが加わって、完全にオリジナルなバランスのカレーとなっています。

しかも、具材のチキンはカレーと別仕込みの低音調理。ギュッとやわらかい噛みごたえと、染み出す凝縮された鶏の旨味。シンプルななかにどれだけの奥行きがあるのか……想像を絶します。チキンカレーのみに絞っているのは、このひと皿にありったけの手間をかけているからなんですね。

ちなみに「スパイシー」と「マイルド」が選べるのですが、基本形は「スパイシー」で、「マイルド」はそこにはちみつを加えているのだそうです。
店舗情報

11. 大阪スパイスカレーと神戸大衆酒場が合体。「ニューヤスダヤ」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

神戸駅の南側、下町商店街の古い大衆酒場を引き継いだスパイスカレー店。大阪「旧ヤム邸」出身の店主による、ハイレベルなカレーがいただけます。大阪スパイスカレー文化と神戸大衆酒場文化との出会いは実に刺激的です。

カレープレートの内容は一見カオス。けれど食べるにつれ、独特の調和を感じることができます。それこそまさに、大衆酒場文化そのものではないでしょうか。

全部盛り

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,200円(税込)
カレーの内容は日によって異なりますが、とにかく迷ったら全部盛り。

定番であるニューチキンカレーはサラリとしたなかに旨味たっぷり、シンプルにおいしいチキンカレーです。この日のキーマには和山椒、やわらかな歯ごたえのたけのこ、そして夏野菜たち。マッシュルームのダル、そしてひじきなどの副菜が添えられていました。

一見カオスのような盛り付けですが、食べ進むにつれどんどんしっくりくる……。さまざまな料理要素を組み合わせるセンスと腕前は確かなものです。
店舗情報

12. 新たなるカレー文化を発信「神戸カレー食堂 ラージクマール 」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

2年間の間借り営業を経て、小粋なブティックが並ぶ「神戸トアウエスト」に2019年11月10日実店舗オープン。「#神戸をカレーの街に」というハッシュタグで情報発信し続ける神戸カレーの新世代です。

いわゆるサラサラなカレーだけでなく、北インド料理をベースにしたクリーミーなカレーも得意としており、大阪スパイスカレーとは異なる神戸らしさが全開。

入口から想像がつかないほど広い店内では、さまざまなイベントも実施。神戸カレー活性化の中心的なお店となりつつあります。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ