目次
各サービスの開始日
・ランチ:10月18日(月)
・ブティック/テイクアウト:10月25日(月)
・デリバリー GoDine:10月25日(月)
・そのほかデリバリー(Uber、出前館): 開始日未定
このほか気になるメニューは、公式サイトのページをご覧ください。
ブルックリンで創業した本店の歴史
1887年にブルックリンで創業した「ピーター・ルーガー・ステーキハウス」は、アメリカでもっとも歴史の長いステーキハウスの一軒です。当時は「カール・ルーガーズカフェ ビリアーズ&ボウリングアレイ」という店名で、ドイツ系移民のピーター・ルーガー氏がオーナーとなり、甥のカールがキッチンを担当していました。
創業当初、ピーター・ルーガーは地元の人から愛されるローカルなレストランだったそう。1903年にウイリアムスバーグブリッジが開通すると、ブルックリンはマンハッタンからのアクセスが良い場所に。すると、店の評判を聞きつけたビジネスマンたちがこぞって来るようになり、大繁盛していったのだとか。
1941年、創業者であるピーターが死去。店は息子のフレドリックに引き継がれ、店名は現在の「ピーター・ルーガー・ステーキハウス」へと変わりました。さらに1940年代の終わりごろ、アメリカの深刻な不景気とともにピーター・ルーガーも経営不振に陥ります。ついには競売にかけられることになってしまいますが……、ここで向かいのソルが登場!「顧客をもてなす店がなくなってしまっては困る」との思いで競売に参加し、店のオーナーとなりました。
牛肉選びにおける7つの基準
その後マーシャはさまざまなパッカーを訪れ、真剣に牛肉の目利きを学びました。彼女は、店で使う一級の牛肉を選ぶため、あらかじめ厳格な「7つの基準」を決めることにします。そうした基準を満たして納品された牛肉は、全体のわずか20%程度だったそう。そのこだわりの結果もあり、店はかつての栄光を取り戻し、ふたたび大繁盛店へと進化しました。
その後も「7つの基準」や牛肉選びへのこだわりは、後継者へと受け継がれ、ピーター・ルーガーではどのレストランよりも先に最高の牛肉を選ぶ権利を持つようになったのです。
秘伝のドライエイジング手法
一般的に、ドライエイジング手法とは、温度、湿度、風を管理することで、牛肉の水分活性を促し、赤身肉のたんぱく質とミネラルを凝縮させていく構造です。さらに、筋肉細胞に内在する酵素や特定の微生物によって生まれる酵素でたんぱく質を分解し、旨味アミノ酸を増やし、柔らかでジューシーな肉質をつくります。
ピーター・ルーガーにおけるドライエイジング手法でもベースの考え方は同じですが、くわえて雑味を感じる不要な熟成臭を抑えることに成功しました。
Tボーンステーキの発祥。アメリカンステーキのパイオニア
さらにステーキは900度まで上がる高熱ブロイラーで焼き上げられ、300度に熱したお皿にのせて提供、お皿の縁でさらに肉を温めます。こうすることで焼き加減をお客さんの好みに調整できるだけでなく、ジューッという音が食欲をそそります。仕上げに旨みたっぷりの「ビタミン」と呼ばれる肉汁をかけるのも特徴。
優れた目利き技術で選ばれた牛肉を、手間をかけて最適な状態で熟成し、Tボーン・ステーキというスタイルで提供する……。ピーター・ルーガーのステーキは、味にうるさいニューヨーカーに愛され続け、1984年から今日に至るまでやってきました。