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3. 具材は、水分がたっぷりあるものを
「冷やし中華の定番具材は、ハム、きゅうり、錦糸卵ですが、基本的にはお好みでいいと思います。ポイントは、具材のひとつには、キュウリのように水分がたっぷりあるものを使うこと。ない場合は、レタスの細切りでもおいしいですよ」
4. 市販のタレに、酢と砂糖を少し加える
「市販の冷やし中華セットを購入した場合は、付属のタレに、酢と砂糖をちょっと加えてみてください。まろやかさがプラスされ、お店の味に近づきますよ。甘さや酸味の具合を調整して、自分好みの味を探すのもおすすめです」
5. 素麺を使った、アレンジ冷やし中華もおすすめ
「これはアレンジレシピですが、中華麺のかわりに素麺を使ってもおいしいんですよ。少し硬めにゆでて、しっかり水を切れば、中華麺よりもつるつるとした食感が楽しめます」
もともとはまかない料理だった!? 知られざる誕生秘話
ーー冷やし中華の元となった「五色涼拌麺」は、どのように生まれたのですか?
沈さん(以下、沈)もともと中華料理に、ピーマン、もやし、肉の細切りを麺にのせてごまダレを掛けたものがあり、初代がまかないとして作っていました。
これをヒントに、日本生まれ日本育ちの二代目が、「日本の夏の定番である、ざるそばに替わる中華麺のメニューがあってもいいのでは?」と、さっぱりした甘酢に置き換えて提供しようと考えたのが始まりでした。
沈さん(以下、沈)もともと中華料理に、ピーマン、もやし、肉の細切りを麺にのせてごまダレを掛けたものがあり、初代がまかないとして作っていました。
これをヒントに、日本生まれ日本育ちの二代目が、「日本の夏の定番である、ざるそばに替わる中華麺のメニューがあってもいいのでは?」と、さっぱりした甘酢に置き換えて提供しようと考えたのが始まりでした。
ーー具材もたっぷりで盛り付けも豪華ですよね。なぜこの具材を使うようになったのでしょう?
沈 二代目が「さるそばと同じでは面白くない」と、当時お店からよく見えた富士山に見立てて盛り付けたんです。ただ、これがとても大変で……。
具材の選定から甘酢の配合まで細かく試行錯誤しました。メニュー化するまでには、それから2年ほどかかり、1933年頃に完成しました。
沈 二代目が「さるそばと同じでは面白くない」と、当時お店からよく見えた富士山に見立てて盛り付けたんです。ただ、これがとても大変で……。
具材の選定から甘酢の配合まで細かく試行錯誤しました。メニュー化するまでには、それから2年ほどかかり、1933年頃に完成しました。
ーーお店では、「五色涼拌麺(ごしょくりゃんばんめん)」という名称ですが、なぜ「冷やし中華」と呼ばれるようになったのですか?
沈 中国では、すべてが完全であるさまを「十全十美」と言うので、具材は10種類に。ですが、日本で具材がいろいろ入っているものの呼び方「五目(ごもく)」に合わせて、「五」という数字を使いました。
さらに、混ぜれば「涼」を感じられるという意味を込めて、涼しく混ぜる麺として「五色涼拌麺」にしたんです。
そんななか、1950年頃からなぜか自然に「冷やし中華」と呼ばれるようになりました。おそらく、日本にはすでに冷やし蕎麦があったので、その差別化も兼ねて呼ばれるようになったのだと思います。
沈 中国では、すべてが完全であるさまを「十全十美」と言うので、具材は10種類に。ですが、日本で具材がいろいろ入っているものの呼び方「五目(ごもく)」に合わせて、「五」という数字を使いました。
さらに、混ぜれば「涼」を感じられるという意味を込めて、涼しく混ぜる麺として「五色涼拌麺」にしたんです。
そんななか、1950年頃からなぜか自然に「冷やし中華」と呼ばれるようになりました。おそらく、日本にはすでに冷やし蕎麦があったので、その差別化も兼ねて呼ばれるようになったのだと思います。
ーーちなみに、中国に「冷やし中華」はあるのですか?
沈 中国には、いまだに冷やし中華はありません。完全に日本の中華なんです。そのため中国の方も、うちに食べに来るんですよ。
沈 中国には、いまだに冷やし中華はありません。完全に日本の中華なんです。そのため中国の方も、うちに食べに来るんですよ。
冷やし中華は、日本だからこそ生まれたひと皿
「元祖の料理として、冷やし中華は特別なメニューです。夏だけというお店が多いですが、当店では一年中出しています。
それは、この味を求める多くのお客様からリクエストをいただいたからこそ。これからも、お客様に喜んでいただける料理を届けていきたいですね」と沈さん。
二代目店主のふとした疑問がきっかけで生まれ、いまや夏の定番料理にまでなった冷やし中華。そう思うと、単なる夏の風物詩としてだけでなく、日本の食文化を代表する一品として、じっくり味わいたくなりますね。
猛暑が続く夏、今夜は食欲もアップする冷やし中華で、しっかり英気を養っていきましょう。
撮影・文/島田みゆ
それは、この味を求める多くのお客様からリクエストをいただいたからこそ。これからも、お客様に喜んでいただける料理を届けていきたいですね」と沈さん。
二代目店主のふとした疑問がきっかけで生まれ、いまや夏の定番料理にまでなった冷やし中華。そう思うと、単なる夏の風物詩としてだけでなく、日本の食文化を代表する一品として、じっくり味わいたくなりますね。
猛暑が続く夏、今夜は食欲もアップする冷やし中華で、しっかり英気を養っていきましょう。
撮影・文/島田みゆ
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※ 記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。
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