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この記事でわかること
脱脂粉乳は牛乳の脂肪分を取り除き粉末状にした食材で、カロリーや脂質が低く、たんぱく質やカルシウムが豊富に含まれています。牛乳とくらべて栄養価が高く、味は牛乳よりもあっさりとしているのが特徴です。ただし、牛乳アレルギーの方は摂取を避ける必要があります。
脱脂粉乳は水やお湯で溶かして飲むほか、料理に使ってもOKです。レシピによっては脱脂粉乳を使ったほうがふっくら仕上がる効果もあるため、工夫して取り入れるとよいでしょう。
脱脂粉乳は水やお湯で溶かして飲むほか、料理に使ってもOKです。レシピによっては脱脂粉乳を使ったほうがふっくら仕上がる効果もあるため、工夫して取り入れるとよいでしょう。
脱脂粉乳とは?
脱脂粉乳とは牛乳の脂肪分を分離させてから、水分を除去して粉末状にしたものです。現在は「スキムミルク」とも呼ばれています。水に溶かすと牛乳のように飲めることや、日持ちする点が注目されている食材です。
脱脂粉乳の歴史
脱脂粉乳が日本で飲まれるようになったのは、第二次世界大戦後のこと。食糧不足の日本に、救援物資として脱脂粉乳が届いたのが始まりです。
育ち盛りの子どもたちに動物性たんぱく質が欠かせない、ということから学校給食に採用され、1958年頃まで提供されていました。
育ち盛りの子どもたちに動物性たんぱく質が欠かせない、ということから学校給食に採用され、1958年頃まで提供されていました。
脱脂粉乳のカロリー
脱脂粉乳100gあたりのカロリーは354kcalです。一方、脱脂粉乳の原料である牛乳100gあたりのカロリーは61kcal。
一見すると脱脂粉乳のほうが高カロリーですが、脱脂粉乳は粉末状なので水で溶かして比較します。脱脂粉乳10gを90gの水で溶かして100gにした際のカロリーは36kcalと、牛乳の約1/2であることがわかります。(※1,2,3)
一見すると脱脂粉乳のほうが高カロリーですが、脱脂粉乳は粉末状なので水で溶かして比較します。脱脂粉乳10gを90gの水で溶かして100gにした際のカロリーは36kcalと、牛乳の約1/2であることがわかります。(※1,2,3)
脱脂粉乳の主な栄養成分
たんぱく質
脱脂粉乳100gあたりには34.0gのたんぱく質が含まれています。たんぱく質は、筋肉や臓器など体の構成や機能の調整に関わるため、私たちの体に欠かせない栄養素です。(※1,4)
カルシウム
脱脂粉乳100gあたりには1,100mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは骨や歯を形成する重要な役割をもっているため、不足しないように積極的に摂取することが大切です。(※1,5)
脱脂粉乳と牛乳の違い
脱脂粉乳と牛乳にはどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、カロリーと栄養成分を比較します。
カロリー
脱脂粉乳20gを180gの水で溶かして200g(200cc)にした際のカロリーは72kcal。牛乳200ccあたりのカロリーは122kcalです。脱脂粉乳は牛乳の脂肪分が取り除かれているため、カロリーが低いのが特徴です。(※2,3)
栄養成分
脱脂粉乳と牛乳の 栄養成分は大きく異なります。特に注目したいのは脂質。牛乳100gに含まれる脂質が3.8gなのに対し、同量の脱脂粉乳にはわずか1.0gしか含まれていません。
また、カルシウムやミネラルの量にも違いがあります。牛乳100gにはカルシウムが110mg、脱脂粉乳には10倍の1,100mg含まれています。糖質や脂質の代謝に関わるミネラルであるモリブデンも脱脂粉乳のほうが多く含まれていて、100gあたりの含有量は牛乳が4μg、脱脂粉乳が約9倍の35μgです。
このことから、脱脂粉乳は牛乳の栄養成分を含みながら、低脂質・低カロリーであることがわかります。(※1,2,6)
▼牛乳と脱脂粉乳のカロリー・栄養成分の比較表
また、カルシウムやミネラルの量にも違いがあります。牛乳100gにはカルシウムが110mg、脱脂粉乳には10倍の1,100mg含まれています。糖質や脂質の代謝に関わるミネラルであるモリブデンも脱脂粉乳のほうが多く含まれていて、100gあたりの含有量は牛乳が4μg、脱脂粉乳が約9倍の35μgです。
このことから、脱脂粉乳は牛乳の栄養成分を含みながら、低脂質・低カロリーであることがわかります。(※1,2,6)
▼牛乳と脱脂粉乳のカロリー・栄養成分の比較表
牛乳 | 脱脂粉乳 | |
---|---|---|
カロリー (200ccあたり) | 122kcal | 72kcal |
脂質 (100gあたり) | 3.8g | 1.0g |
カルシウム (100gあたり) | 110mg | 1,100mg |
モリブデン (100gあたり) | 4μg | 35μg |
脱脂粉乳はどんな味?
脱脂粉乳の味は、牛乳にくらべるとあっさりとしているのが特徴です。これは脂肪分を取り除いているから。水で溶かして飲むと牛乳よりも薄く感じるかもしれませんが、お菓子や料理に使うと味の薄さはほとんど気になりません。
脱脂粉乳は牛乳アレルギーでも食べられる?
脱脂粉乳は牛乳を加工して作るため、牛乳アレルギーの方は食べることはできません。(※7)
脱脂粉乳の使い方
脱脂粉乳を手軽に使うなら、そのまま水やお湯で溶いて飲むのがおすすめです。あっさりしているのではちみつや砂糖を加えてコクをプラスしてもおいしいですよ。ま
た、パンやお菓子の生地に混ぜると、甘さや香りが増します。パン生地を牛乳や水でこねるよりも、脱脂粉乳を使ったほうがふっくら仕上がる効果もありますよ。
た、パンやお菓子の生地に混ぜると、甘さや香りが増します。パン生地を牛乳や水でこねるよりも、脱脂粉乳を使ったほうがふっくら仕上がる効果もありますよ。
【まとめ】脱脂粉乳の特徴
- 脱脂粉乳……牛乳の脂肪分を分離させてから、水分を除去して粉末状にしたもの
- 牛乳の栄養成分を含みながらも、低脂質・低カロリー
- 牛乳に比べてあっさりとした味わい
- 牛乳の加工品なので牛乳アレルギーの場合は食べられない
- パン・お菓子の生地に混ぜると甘み・香りがプラスされ、ふっくら仕上がる
脱脂粉乳を使う簡単レシピ3選
1. やさしい甘さ。脱脂粉乳と練乳のミルクケーキ
脱脂粉乳と練乳を混ぜてレンジ加熱するだけの、簡単ミルクケーキです。やさしい甘さが懐かしく、ついつい手が伸びるおいしさ。15分で完成するので、思いついたときにすぐ作れますよ。生地が硬くなりやすいので、熱いうちに切り分けるのがポイントです。
2. 脱脂粉乳の大量消費に。ミルキーいちごババロア
カップ8個分で脱脂粉乳を2カップ使うので、大量消費したいときににぴったりのスイーツレシピです。生のいちごを脱脂粉乳やコンデンスミルクと一緒にピューレ状にすると、淡いピンク色がとてもきれい。おもてなしにいかがでしょうか?
3. 焼き色がきれい。脱脂粉乳入りちぎりパン
脱脂粉乳は長期保存ができるので、ストックしておくとパン作りに重宝しますよ。強力粉やイーストと同じタイミングで脱脂粉乳を加えてこねると、ほのかに甘いパンのできあがり。シンプルなちぎりパンは、そのままでもバターやジャムを塗ってもよいですね。また、脱脂粉乳は乳糖が濃縮されているため、パンにきれいな焼き色が付くのも特徴です。
脱脂粉乳を毎日の食卓に取り入れよう
脱脂粉乳は牛乳にくらべて低カロリー・低脂質で栄養成分が豊富に含まれています。また、牛乳よりも日持ちするためストック食材にもおすすめです。牛乳代わりに飲んだり、お菓子や料理に使ったりと、脱脂粉乳を毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。
【参考文献】
(2024/05/22参照)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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