鹹点心(シェンテンシン)

塩やしょうゆなどで味付けする点心のことです。餃子や肉まん、しゅうまい、小龍包などが該当します。日本人の多くが点心と思っているのは、きっとこの分類ではないでしょうか。小麦粉の生地であんを包むものが多く、ゆでたり蒸したり、揚げたりと、いろんな調理法があります。

小吃(シャオチー)

以上のふたつの分類で点心の説明は事足りますが、鹹点心のうち、小皿料理をこのように呼ぶことがあります。普段は大皿で提供される料理を、小皿に分けた料理のこと。えびチリや酢豚、麻婆豆腐のほか、チャーハンやおかゆ、ラーメンも小分けにすれば小吃です。

果子(グオズ)

甜点心のうち、そのまま食べられる果物やナッツ類、それらをシロップ漬けにしたものや、飴を絡めたものも果子に該当。すいかやひまわりの木の実なども、これに分類されます。

点心の時間

点心は本来、正式な食事時間以外に食べるものですが、いまは朝食やランチとして食べることが多いようです。朝ごはんとして食べる点心は「早点」、ランチに食べる点心は「午点」。夜ごはんとして食べる点心は、「晩点」と呼ぶのが一般的です。

飲茶と点心の違い

軽食の「スタイル」が飲茶

飲茶とは、中国茶を飲みながら点心を食べる行為・習慣のことです。つまり飲茶とは、食べ物を指す言葉ではありません。「飲茶を食べに行こう」という言い方は間違いで、正確には「飲茶をしに行こう」というのが正しい表現。

飲茶の習慣が生まれたのは、唐や宋、明の時代など諸説あります。いずれにしても古くからあったことに間違いなく、当時から大きな器にお茶を注いで、点心を食べていたのだとか。そして、時代の流れとともにさまざまな点心が作られ、現在のスタイルに至るのです。

ちなみに、飲茶の習慣は広東が発祥。いまでは広東省だけでなく、香港やマカオなどでも盛んで、屋台や専門店がたくさんあります。
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