4.「豊かな味わい食パン」

さきほどの「しっとり食パン」がやまとなでしこタイプだとすると、こちらは味の濃さを前面に感じるイケイケゴーゴー姉ちゃんタイプ。ラーメンに例えるならトンコツ味ですね。
味の弱い無塩バターやマーガリンでは、この味に太刀打ちできず完全に敗北するでしょう。
味の質が合うなら、ひと口目から味がハッキリと濃いものを塗るのがおすすめ。今回試した有塩バターの味は合いました。生地の多少の粘りもそれほど気になりません。

サークルKサンクス

5. こだわりの贅沢シリーズ「もっちり食感 国産小麦食パン」

サークルKサンクスの売りはなんといっても「こだわりの贅沢シリーズ」です。 テレビCMでも「生でも食べられる」ことが印象づけられました。たしかに生でもおいしいですね。個人的には「食パン」ではなくちょっと別ジャンルのような気もします。 というのも、とにかく甘みが強く、デニッシュパンや菓子パンに近いタイプの味だからです。お子様が喜んで食べそうです!
口に入れたときは、ふんわりしっとりしながらもっちりとした食感。それに続いて、セブンイレブンの「金の食パン【もっちり】」に次ぐ粘りがやってきます。口の中がほとんどパン生地で覆われ、甘いパンの味が口いっぱいに充満します。
なにも塗らなくてもおいしく食べられますが、飲み物が欲しくなるのでどうぞご準備を。

6. こだわりの贅沢シリーズ「コクと甘みにこだわった 国産小麦食パン」

こちらはさきほどの「もっちり食感」のあとに発売されました。粘りなどは穏やかですが、ビックリするのが味!食パンと思ってほおばると、思わず「あっまぁ~い!」と声が出そうです。
でも、とっても楽しめるポイントが。それは耳です。 ぜひトーストしたての耳をそのまま味わってみてください。甘みが凝縮されていて、サックサクの焼き立てはまるでビスケットやクッキーのよう。食パンとは別のものとして、そのおいしさに感激します!
パン生地自体が「ゴーイングマイウェイ!」な味。この味なら塗るとしたらバターよりマーガリンの方が風味が合うかもしれません。

ローソン

7. 国産米粉のほのかな甘み「毎朝の食パン」

これはまた面白い食パンです。トーストしてなにも塗らないと、とても濃い味。ただ、なにか味が目立つのではなく、お料理でいうとコンソメが利いているような感じです。口の中で多少ベタッとするような、水分が多めなので余計に味を強く感じます。
さらに面白いのは、ここにバターやマーガリンなど味のあるものを付けると味が迷走すること。どの味が主張しているのかわからなくなり、特別に味というものを感じないのです。極端に言えば、「ん?今何食べた?後味すっきり」という感じでいわゆる『味がケンカした』状態に。
後味や食べた余韻にこだわりたい人は、サンドイッチやジャムトーストなどにして、別の濃い味を組み合わせた方が良いでしょう。
ただ、トーストして食べたとき後味が残らないということは、商品名にあるように飽きずに長く「毎朝」食べられる要素と言えるかもしれませんね。

8. ほのかな甘さと小麦の香り「しっとりした味わいの食パン」

こちらをトーストして食べたときに強く印象に残るのは食感です。かなり水分保持力が強いのかベタつくような感じがし、歯にも上あごにもくっつき放題です。 でも、大きなひとかたまりの団子状になるわけではなく、散らばりながらいつしか口の中できれいに溶けていきます。この口どけ技術はスゴいです。
生地が口の中にくっつく面積が広いだけに、それはそれは味を濃く感じます。さきほどの「毎朝の食パン」タイプより一層強く、パン生地の濃い味があとに残ります。
サラダなどで口の中をサッパリさせながらいただくのが良さそうです。

ファミリーマート

9. ファミリーマートコレクション「食パン」

なんとシンプルな名前でしょう。見た感じ、これという主張も感じさせません。今回食べ比べた中でもっともシンプルなパッケージと商品名です。でも実力派!
ほんのり甘く自然な発酵の香り。生地に味の主張はないだけに、バターを付けるとバターの味がすばらしく引き立ちます。きっとよほど今回のバターとの味の相性が良いのでしょう。 ただ、驚くのはなにを付けても後味がないことです。鼻に抜ける風味が強いはずの無塩バターも、マーガリンの強い味も後味には残らない、不思議なキレ味。
そのため、バターをたっぷりめに塗って食べるのがおすすめ。
口溶けも、ベタつかず粘つかず、口の中で均一に溶けていくというすばらしさ。とにかくシンプルでありながら、ワンランク高みにある食パンです。
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