ライター : macaroni 編集部

羽田美智子さんの「生産者めぐり」に編集部が同行!

Photo by Mizuho Takamura

全国各地に自身で足を運び、目で見たり舌で味わったりしたものだけを厳選しているECサイト『羽田甚商店』店主の顔も持つ、女優・羽田美智子さん。

macaroni編集部は、そんな羽田さんが日本全国のおいしいもの・ワクワクするものに五感で触れて、新たなモノを生み出す『日本全国 羽田甚キャラバン』に同行!

第一弾の今回は、豊かな農作物に恵まれ、人々がゆったり穏やかに暮らす佐賀県佐賀市で、さまざまな物を作られている方々を訪ねました。

今回の記事では、その旅の様子と生産者さんとの対談の一部を、ダイジェストにしてご紹介します。

※当記事の取材は、2020年11月18日〜19日にかけて実施しています。
■羽田 美智子(はだ みちこ)さん
茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなど多岐にわたり活躍中。主な出演作として「花嫁のれん」シリーズ、「特捜9」シリーズ、「おかしな刑事」シリーズ、「隕石家族」など。

自身が"本当にイイ!"と思ったものだけを紹介・販売するオンラインセレクトショップ「羽田甚商店」の店主を務める。

"養鶏"からこだわったバウムクーヘンとの出会い

Photo by Mizuho Takamura

まず羽田さんが訪れたのは、佐賀市兵庫に本店を構える「ムーラン・ルージュ」さん。

大好物であるバウムクーヘンを求めて、遠路はるばるやってきました。こちらのバウムクーヘンは卵にこだわり、なんと"養鶏場"をつくるところから始まったと言います!

今回は試食を交えつつ、まるでジブリ作品に出てきそうな笑顔がステキな店主・石井さんが、こだわりを込めて作ったバウムクーヘンについて、羽田さんとの対談を通して熱く語ってくださいました。

"佐賀のお菓子"だと自慢できるようなお菓子を作りたい。

Photo by macaroni

羽田さん:
私、バウムクーヘンが大好きで!こちらのバウムクーヘンはシンプルで余計なものがなく、ダイレクトにおいしさが伝わってきたんです。

石井さん:
ありがとうございます。もともと私はパン屋を30年以上やってきたのですが、佐賀でしか作れないバウムクーヘンを作れたら、きっと喜んでもらえるんじゃないかという思いで始めました。それで、バウムクーヘンといえば、卵だ!ということで、まず養鶏所を作ったんです。

羽田さん:
また、思い切ったことをされましたね。ご苦労もあったんじゃないでしょうか?

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石井さん:
仰るとおりです。養鶏所を作ったはいいものの、最初は業者が決まらず。まずは自分で重機を買って、自分で運転して……というところから始めました。

今は鶏にストレスを与えず、おいしい卵を産んでもらう環境を作るため、500坪の鶏舎を建てて、約4,500羽の鶏を平飼いで育てています。

いろいろと大変なこともありますが、卵からこだわったバウムクーヘンを通して、お客様が喜んでくださる姿を見るのが、何よりもやりがい。そのためにもこれからも努力していきたいと思っています。

羽田さん:なるほど……!石井さんのものづくりへの姿勢、勉強になります!

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お気に入りの"味噌"の生産者とご対面!

Photo by Mizuho Takamura

大好物のバウムクーヘンに関する深い話に心を打たれた羽田さんが次に向かったのが、佐賀市高木瀬にある「丸秀醤油」さん。

羽田さんは、こちらで作られているお味噌がお気に入りで、味噌作りのワークショップに参加したこともあるほど。

今回は社長の秀島健介さんが、工場の中を解説付きで案内してくださいました。macaroniでは、羽田さんとの会話の一部を抜粋してご紹介します。

ここでしか聞けない、麹の秘密に迫る。

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羽田さん:
秀島さんのワークショップで作ったお味噌、本当においしいんですよ。びっくり!だから、ずっと丸秀醤油さんを訪ねてみたかったんです。

秀島さん:
ようこそ、丸秀醤油へ。今日はうちの工場を見てもらって、羽田さんに麹の秘密を教えちゃいますね。さっそくですが、これが僕たちが使っている麹です。

羽田さん:
へえ!これが麹ですか??

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秀島さん:
そうです!米麹です。よく見る米麹のイメージは、ふわふわっとしているものが多いと思うんですけど、それはお米の表面だけに麹菌が繁殖しているものなんですね。

うちのは、ふわふわっとしていなくて、米の中の方に麹菌の菌糸が伸びています。それがうちのこだわりなんです。

麹には、酵素という栄養を分解するエネルギーがあるのですが、麹菌の菌糸がお米の内側まで伸びることによって、しっかりそのエネルギーをお米の中に蓄えてくれる。

そうすることで、半年、一年熟成させて、じわじわと発酵させてくれるんです。

羽田さん:
じわじわ。なるほど、表面に麹菌がついているだけだと、長期で発酵させるには酵素が生き続けられないんですね。勉強になります!
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江戸時代から続く!伝統製法の和紙工房へ

Photo by macaroni

1日目の最後に訪れたのが、佐賀市大和町にある「名尾手すき和紙」さん。

江戸時代から続く伝統的な製法で作られる「名尾手すき和紙」は佐賀県の名産品のひとつとしても知られていますが、明治維新以降、機械化により大量生産の時代が到来したことで製紙業は衰退。

そんな中でも、唯一こちらの一軒だけが、伝統的な製法と歴史を紡ぎ続けており、その貴重な製作現場を見学させていただくことができました。

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お話を聞かせていただいたのは代表の谷口祐次郎さん。和紙の強み、弱み、和紙にしかない可能性について一緒に考えさせていただきました。

和紙にしか出せない表現方法でできた製品は、どれも芸術作品。

和紙が出すあたたかみを活かして、便せんや名刺はもちろん、ランプシェードやカーテンまで作ってしまうという想像力に、羽田さんも感銘を受けていました。
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