7. バンドマンによる極上スパイスカレー「ハルモニア」(天満)

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

天満の雑居ビルに潜む、人気スパイスカレー店です。店主のケンジさんはバンドマン。某スパイスカレー店でのバイト経験を経て、2018年「スパイスカリー ハルモニア」を独立オープンしました。

店名はギリシャ語で「調和」の意味ですが、直接的にはドイツのプログレバンドに由来。ミュージシャンならではの調和とメリハリの効いたカレーをいただけます。ビネガーを用いた南インド・ゴアの名物カレー・ビンダルーをいち早く取り入れたスパイスカレー店でもあります。

本日のスペシャルカレープレート 3種

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,500円(税込)
通常の3種盛りに加え、さらなる副菜がプラスされたのがスペシャルプレート。この日の内容は、干しエビと蓮根のキーマ・ポークビンダルー・麻婆キーマ、さらにオクラのラッサムスープ・ビーツのココナッツ煮・かぼす。

お店のアイコンともいえるビンダルーは、甘・辛・酸のバランスが素晴らしい逸品。そして大阪で静かなブームである麻婆キーマにも注目。

他店では「カレー味の麻婆豆腐」といった風合いのものが多いなか、こちらはガツンとした濃厚キーマ。そこに花椒のシビレがしっかりのった、ドライブ感あふれる仕上がりなんです。

途中からかぼすをかけてプレート全部を混ぜ込めば、まったく別のハルモニア(調和)が生まれます。お見事!
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8. 新鮮な旬食材をスパイスで「スパイスカレー旬香唐」(西中島南方)

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

西中島南方の「和DINING 春夏冬(ダイニング しゅんかとう)」が、平日昼間のみスパイスカレー店に変身。店名の読み方はそのままに、「旬」の食材をスパイスの「香」りと「唐」辛子の刺激で楽しませてくれるお店に。

特筆すべきはやはり、和ダイニングならではの素晴らしい食材。カレー専門店では絶対できないような贅沢がひと皿で、しかもリーズナブルに楽しめるのです。

あいがけカレー+辛激の馬(マ)サラ

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

900円、100円(税込) ※あいがけカレー、辛激の馬(マ)サラの順
この日のカレーは、旬の魚介出汁カレー(サバ/シラス/ケンイカ)、旬野菜とつくねキーマ(米ナス/ゴボウ/イチジク/小松菜)の2種。

さすがは和食店とだけあって、魚介の旨味を引き出す細やかさが抜群。そこにイチジクなんてアクセントを入れちゃうあたりも、かなりニクいのです。

トッピングの「辛激(しんげき)の馬(マ)サラ」は、馬のスジ肉をコンニャクとスパイスで煮込んだもの。プレートに肉感とスパイシーさを加えながらも、野菜や魚介の風味を邪魔しないチューニングが頼もしいです。

創作スパイスカレーでありながら、料理としての品格を感じさせるひと皿ですよ。
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9. 和食料理人によるカレーの分解と再構築「はぐ寧」(天神橋筋六丁目)

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

和食歴20年以上の料理人による「だしとおばんざいと和カレー はぐ寧(ね)」。出汁の香りや旨味とスパイスの調和を軸に、カレーを分解・再構築

和の技法を駆使したカレーを、おばんざいや天ぷらとともに御膳として楽しめます。

「これはスパイスカレーといえるのか?」という疑問もあるでしょうが、スパイスカレーが本来持っていた「既成概念にとらわれない自由な発想」という点では、非常に大阪スパイスカレーらしいお店といえるでしょう。

はぐ寧カレー膳

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,280円(税込)
和カレー、おばんざい、漬物に天ぷらが付いたセット。この日のカレーは「下仁田葱と無水鶏・鶏白湯カレー」。サラリとした食べ心地、ほぐされた鶏肉から染み出す出汁がたまりません。

天ぷらのクオリティも素晴らしく、そのままでもカレーに浸しても。小鉢には金山寺味噌・青唐辛子のアチャール・紅しぐれ アチャール・野沢菜アチャール・とろろ。これはまさにスパイス和食。かなり高い満足感を得られますよ。
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