ライター : 嶋田コータロー

お土産マイスター

兵庫県在住のお土産マイスター(観光特産士マイスター保有)。子供のころから甘党で初恋の相手はおはぎ。各地の銘菓やご当地モノに目がなく、これまで500以上のお土産菓子を食べてきま…もっとみる

知っておきたい「日本三大銘菓」とは?

全国各地にある、その土地ならではの銘菓。何百年もの歴史を持つ和菓子は、もはや日本の文化といってもよいでしょう。そんな和菓子に、日本三大銘菓というのがあるのをご存知でしょうか?名前の通り、日本を代表する3つのお菓子なんです。

この記事では、日本三大銘菓について、歴史・特徴・味わいなどをご紹介。3つのうち2つについては、お店の方からお聞きした、お菓子の誕生秘話を紹介しています。記事を読めば、お土産ネタに語れる歴史も知れますよ!

Photo by 森八、越乃雪本舗大和屋、風流堂

数ある和菓子のなかで、三大銘菓とまで呼ばれるものが何なのか、気になりますよね。以下の3つです。

・石川県:森八「長生殿(ちょうせいでん)」
・新潟県:越乃雪本舗大和屋「越乃雪(こしのゆき)」
・島根県:風流堂「山川(やまかわ)」

残念ながら、三大銘菓がいつごろ誕生したのか、正確なことはわかっていません。森八に伝わる説によると「江戸時代の参勤交代の折、全国の名産品が江戸城中で献上された際に、特に優れた物が自然に選ばれていった」とのことです。いまでは知りようがありませんが、選ばれた過程も気になりますよね。

「落雁」ってどんなお菓子?

三大銘菓のうち、長生殿と山川は、干菓子の一種で「落雁(らくがん)」とよばれる和菓子。干菓子は、水分が10%以下の、乾燥したお菓子の総称です。(参考:「和菓子の世界」中山圭子著)

一般的に落雁は、砂糖と落雁粉(もち米粉)などの穀物粉を混ぜ合わせたものを木型に押し込めて、打ち固めるなどして成型したお菓子のことをいいます。材料から想像できるように、しっかりした甘味が特徴的で、昔からお茶の席のお菓子として愛用されてきました。

材料や作り方の種類はそれほど多くないものの、デザインはお店ごとに動物や植物をモチーフにするなど多種多様で、見て楽しむ和菓子ともいえますね。

一方で、越乃雪も干菓子の一種ですが落雁ではなく、原材料・製法がほかの2つと異なります。詳細は後ほど。

それでは、日本三大銘菓をひとつずつ紹介していきましょう。

1. 老舗による金沢の代表銘菓「長生殿(ちょうせいでん)」

Photo by 森八

献上品や進物品として、また茶菓として愛されてきた銘菓「長生殿(ちょうせいでん)」。創業1625年(寛永2年)の森八が作る落雁です。北陸産のもち米と徳島産の阿波和三盆糖が使用されています。

見るからに気品の漂う姿の長生殿は、いまや日本の和菓子文化になくてはならない存在といえるでしょう。昔ながらの製法で、何百年もの間、変わらぬ味が受け継がれています。

銘菓の味を守り続けてきた森八の方に、長生殿や菓子作りについてお話を伺いました。

森八と長生殿の歴史について教えてください。

Photo by 森八

森八:森八の創業は1625年(寛永二年)。加賀藩三代藩主・前田利常公の命により、藩御用菓子司を務めたのが始まりです。その後、代々加賀藩の御用を務め、2020年現在、395年が経過しております。

長生殿は、寛永年間(1624~1644年)に前田利常公の創意と、茶人・小堀遠州(えんしゅう)公の命名と直筆の文字によって誕生いたしました。

長生殿の上品な口当たりは、どのようにして生まれるのでしょうか?

Photo by 嶋田コータロー

森八:和三盆糖や落雁粉など原料の厳選とその最適な配合、さらに精製の工程での丹念な仕上げからくるものです。基本的な原料・製法・味など、長年変わらぬものを守り続けております。

長生殿には「長生殿生〆」という商品もございます。長生殿に限らず、打ち上げた直後の落雁はすべて「生〆」の状態です。乾燥工程前であるため、水分を含んでしっとりしています。やわらかく、口どけのよさが特徴ですね。

時間の経過とともに徐々に乾燥して固くなるため、打ち上げた直後に素早く密封し、乾燥を防いでいるのが「長生殿生〆」です。

次世代に繋ぐ落雁作りについてお聞かせください。

Photo by 森八

森八:めまぐるしく移り変わる世の中だからこそ、何百年も生き続ける不変の価値というものの重みが増すと思っております。長い歴史のなかで、日本人が大切に守り続けてきた文化の一端を担えているのは、当店にとって誇りです。それを未来に守り伝えることが、私どもの使命であると信じております。
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