ライター : manpuku_deka

前回に引き続き、兵庫県淡路市を食らう。 淡路島は、とにかく肉だ! 最高級のブランド牛、淡路ビーフを食らいまくるのだ! テンションが上がってきたぞ。 さて、ひとり肉フェスと行こう! 以下、詳細は捜査資料を確認してくれ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

淡路バーガー「Miele(ミエレ)」

メインディッシュに臨む前に、ちょっと小腹がすいたな……。まずは軽くおやつでも食べるとしよう。もちろん今回は、おやつも肉だ! 淡路バーガー。うん、小腹を満たすのにちょうどいい。淡路牛のパテと淡路玉ねぎのグリルをバンズにサンド。これが淡路バーガーの基本形。 淡路島にはこの淡路バーガーを提供している店がたくさんあるが、ミエレでは、牛のパテにはデミグラスソース、そしてレタスなどの野菜に対しては、玉ねぎとたっぷり卵で作ったエッグタルタルソースを使っている。 これがまた実にうまい。牛とグリルした玉ねぎのコンボは、それだけでうまいのだが、デミグラスソースとタルタルが混ざり合った味付けは昇天ものだ。ちなみに俺はマヨラーではなく、タルタラーだ。タルタルソースがあれば、白飯が何杯でもいける強者と自負している。

Photo by Miele

おっと、淡路バーガーに気をとられて、とあるものを見過ごしていた。淡路牛バラはちみつカレーだと!? カレー好きとしては、見逃すわけにはいかない。そもそも店名のミエレとはイタリア語ではちみつという意味。はちみつへの強いこだわりを感じる。それを名前に冠するとあっては、挑まぬわけにはいかない。 肉フェス第2弾は淡路牛バラはちみつカレーだ!

Photo by Miele

トッピング多めの欧風カレーと軽く考えていたが、一口食べて唸ってしまった。随所に手が込んでいるのだ。 どのくらいの時間煮込めばこの柔らかさになるのかと尋ねたくなるほど、やわらかい牛バラ肉。しかも牛バラ肉は中華だしで事前に煮込んであり、通常の欧風カレーとは趣の異なったカレーに仕上げている。これは新しいうまさだ。 トッピングされた野菜やきのこは素揚げしているため、野菜の甘みを増幅させている。こだわりのはちみつはというと、隠し味に使われていて、それが上品な甘さと深みをルウに与えている。甘味、塩味、そして旨みのハーモニー。 おやつのつもりが、腹八分になってしまったが、いやー、食べて良かった。 祖父の一家言は「迷ったときは、損得ではなく自分が望む方を選べ」というものだったが、まさに金言だ。危うく後悔するところだったよ、じいちゃん!
店内で販売されているはちみつ
ミエレでは、はちみつをふんだんに使ったピッツァやワッフルもある。今回のテーマはひとり肉フェスのため食べるのは見送ったが、特にピッツァはかなりうまいと聞いたので、立ち寄った際はぜひ食べてみてくれ。はちみつのデザートピッツァって、本当においしいんだよなぁ。
■店名 Miele ■住所 兵庫県淡路市野島蟇浦785-9 ■営業時間 10:30~19:00(L.O. 18:30)※11月~2月 10:30~18:00(L.O. 17:30) ■定休日 火曜日(祝日は営業)

Photo by Miele

淡路ビーフのステーキ重「オーシャンテラス」

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

なんたる不覚。食に目を奪われている隙に、ワタナベを取り逃してしまった。逃げられた上に、淡路ビーフといのぶたの合盛り丼を目の前にしながら、食べれずじまいだとは! 悔しくて眠れそうにない。 こうなったらやることはひとつ。やけ食いだ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

うまー! 淡路ビーフのステーキうまー! 脂の具合も最高だ。この歳になると、カルビのような脂はちょっとキツい。焼肉なら1〜2枚で十分だ。食べすぎると胃もたれしてしまう。が、このステーキの脂は実に上品だ。しつこくないため、ステーキがペロリといけてしまう。 恐るべし淡路ビーフ。いや、恐るべきなのはオーシャンテラスか。このステーキ重には、タレにも秘訣がある。すりおろしの玉ねぎとニンニクを使った醤油ベースのソースだ。それが肉をさっぱりとさせ、食欲を増進させる。 ステーキの表面は強く焼いて肉の旨みを閉じ込め、中心部はピンク色のミディアムレア。焼き加減も絶妙だ。 おいおい、それだけじゃないぞ。付け合わせが、なんとビーフシチューだ。(日によって異なるらしい)肉フェスのラストを飾るにふさわしい、ステーキとビーフシチューだ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

と思ったが、入り口近くのテラスに数台のグリルが並んでいるのを発見した。数名の客がそこでステーキを焼いている。「あれは?」と店員に尋ねると、この店はセルフローストのグリルが売りらしい。 なるほど。そう言われてしまったら、肉フェスのラストを飾るのは自分で焼いたステーキにせざるを得ない。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

少々値は張るが、淡路ビーフのサーロインステーキを注文した。これまた自論だが、俺はステーキならサーロイン、トンカツならロースと決めている。脂がどうこう言ったが、これはもう食の神に誓った俺のルールなのだ。 もちろんハラミ専門店に行けばハラミのステーキを注文するし、シャトーブリアンは最高にうまいし、ランプステーキもヒレカツも食べる。しかーし、それらは俺にとって例外でしかない。すべてを凌駕して、イギリスのヘンリー8世からサーの称号を与えられたサーロインは、絶対的な信頼を置くエースなのだ。

Photo by Ocean Teracce

フハハハハ、楽しい!自分の好みの焼き加減で調理する醍醐味。 ソースはステーキ重についていたステーキソースを含めた5つから選べる。5つ全部を選ぶこともできるが、サーの称号を持つロイン(腰肉)様にはあえて塩と胡椒だけで挑むことにする。ストロングスタイルだ。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

ん〜うまい。淡路ビーフ、A5ランク、サーロイン。完璧な布陣。 うまいのは当たり前。そんなものは超越して、もはや芸術の域に入っている。レオナルド・ダ・ヴィンチが食していたら、肉を食らうモナリザが誕生していただろう。この偉大なる満足感。肉フェスのトリにふさわしい味わいとなった。今宵はこれにて終了。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

な、なに〜!ここでまさかの問題が勃発したのだった。 オーシャンテラスのステーキには、ビュッフェがついている。鮭のクリーム煮、ナスのチーズインコロッケなど、いつもなら手を出してしまいそうなメニューが20種類ほど並んでいたが、あえて全部無視してきたのだ。なにせ今日は肉フェスなのだから!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

ところが、淡路ビーフのステーキに満足したこの俺に、立ちはだかる強敵を発見してしまった。ビュッフェにはカレーもあったのだ。しかも、淡路牛と淡路玉ねぎのカレー。 祖父の言葉がまた反芻される。俺は自身に問う。「これを食べずに俺は俺でいられるのか?」と。そして気づく。カレー好き日本代表として、負けられない戦いがそこにあると。
本日、2杯目のカレー。そして本日のファイナルプレートだ。 なんと、食べてきた歴代の欧風カレーでベスト5に入るうまさ!やはり、食べて良かった…… 。20種類のスバイスが潜むなめらかなルウ、とろけるような淡路牛、さらにルウに溶け込んだ甘い玉ねぎ。パーフェクトと言っていい。 たかがカレー、されどカレー。淡路産の牛・玉ねぎ・米それぞれの、上質な食材の旨みをカレーで生かす技術。思わず、シェフを呼んで礼を言いたくなったが、ぐっと我慢した。さすがにそれは大げさ過ぎる。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

うーむ。肉フェスというより、カレーフェスになってしまったが、まあいい。大満足だ。 淡路島に来たら、ぜひセルフローストのグリルを食べてほしい。ビュッフェがついているからカレーも楽しめてしまう。ただ、ややお値段が張るので、財布と相談してみてくれ。 少しリーズナブルなステーキカレーもオススメだ。ステーキとカレーの二度おいしい。オーシャンテラスの料理は、何食べてもうまいに違いない。 今回の捜査資料は以上だ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

■店名 オーシャンテラス ■住所 兵庫県淡路市野島蟇浦816 ■営業時間 3F 11:30〜15:00(L.O. 14:00)、17:00〜21:00(L.O. 20:00)       2F 10:00〜20:00(L.O. 19:00) ■定休日 木曜日

「逃亡料理人ワタナベ」× macaroniコラボ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ

グルメコメディードラマ「逃亡料理人ワタナベ」とmacaroniのコラボ。ドラマの中で出口刑事が書いた記事を「macaroni」で配信するほか、全国各地の特産レシピやメイキング映像を「macaroni」で限定公開しています。

STORY

妻殺しの容疑者とされてしまった天才料理人ワタナベ(池内博之)が、愛する子供を守るため、己の矜持を守るため、西へ東へ逃げまくる!しかし逃げた先には必ず美味しい食材と人生に迷う人々が。ワタナベを追う出口刑事(岸谷五朗)。彼は執拗に彼の行く先に辿り着く。なぜなら……出口刑事は食べることが大好きだからだ! そして謎の中国人パティシエの一琳(尚語賢)とその友人の凄腕マジシャンの天愛(魏一)は日本で新たなスイーツ研究の旅を続けるが、奇妙な縁で、なぜかワタナベと行き先が一緒になるのであった!

逃亡料理人ワタナベ

■番組名:逃亡料理人ワタナベ ■視聴方法:AmazonやFODなどの各種動画配信サービスにて好評配信中       各サービスの公式WEBサイトでご確認ください ■主要キャスト:池内博之、岸谷五朗、尚語賢
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