ライター : ☆ゴン

中落ちカルビとはどこの部位?

焼肉店へ行くと、必ずカルビを注文するという人が多いのでは。脂がのって濃厚な旨味があり、ほどよく弾力のある歯ごたえ、ジューシーな味わいがたまりません。そんなカルビにもいろんな種類があって、そのなかに中落ちカルビと呼ばれる部位があります。

中落ちカルビは、いったいどこの部位なのでしょうか?そう聞かれると、意外と知らないという人が結構いるはず。中落ちカルビとは、牛の肋骨と肋骨の狭い間にある、赤身と脂身が重なり合った細長い部位のことです。

中落ちカルビは、一頭の牛にわずか500gほどしかない希少な部位。そのため、お店でもすぐに売り切れてしまう人気のメニューです。肋骨を抜いて、その間の中落ちが盛り上がった様子が、下駄の歯のように見えることからゲタカルビとも呼ばれます。

「中落ちカルビ」と「カルビ」との違い

Photo by Snapmart

牛のあばら骨まわりにある肉を総称して、カルビまたはバラ肉と呼びます。バラ肉は肩バラとトモバラに大別され、トモバラはさらに外バラと中バラに二分。その中バラのなかに、中落ちカルビが含まれるのです。すでに紹介したように、肋骨と肋骨の間にある部位のこと。

ちなみに中落ちカルビのネーミングの由来は、「まぐろの中落ち」から来ているそうです。まぐろの中骨まわりの赤身をすきとったのが中落ち。さすがに牛肉は、まぐろのようにすき身にできないものの、コクと旨味のある部位であることは同じです。

中落ちカルビの味わいや食感

中落ちカルビはあばら骨に接している肉なので、骨の髄から出る旨味をたっぷり含みます。そのためほかの部位よりも肉の味が濃厚で、強い旨味があるのが魅力です。

ただし、肋骨は呼吸とともに常に動いているため、ほかのカルビよりも硬いのが特徴。脂が多く筋もかなりありますが、それが中落ちカルビの持ち味です。脂のコクと濃厚な旨味、ほどよく弾力のある歯ごたえで人気があります。

中落ちカルビのおいしい食べ方

精肉店でカットされた中落ちカルビを購入して、おうちで焼肉にする場合は、味付けが大事ですね。脂が多いので、やはり甘辛い焼肉用だれで食べるのがベスト。肉に軽く塩こしょうして焼き、たれをつけて食べたり、たれを肉にもみこんだりと、どちらでもかまいません。

ただし、たれに漬けて長時間置くと肉のドリップが出てくるため、漬ける時間は30分ほどにとどめておきましょう。塩とレモン果汁だけでさっぱり食べたいときは、脂が多いので塩こしょうは強めにするのがコツ。

焼くのは、専用のロースターやカセットコンロがおすすめです。煙が出るので嫌だという人は、ホットプレートやフライパンでもOK。肉から脂が出てくるので、油を引く必要はないですよ。

中落ちカルビの下処理

中落ちカルビは細長い部位なので、丸ごと1本で販売されていることがあります。そんな肉を購入したり、肉が厚いと感じたりした場合、必ず下処理をしてください。それだけでかなりやわらかくなり、おいしく食べられます。

筋を取り除く

中落ちカルビには筋がたくさんあります。比較的やわらかい筋なので、煮込みにする場合はそのままでOK。焼肉にするときは、子どもやお年寄りは食べにくいかもしれません。筋を取り除いてあげると、食べやすくなります。

表面にある筋は、包丁を入れて刃をやや上向きにし、片方の手で筋を引っ張るようにして切り取ると簡単。肉の間にあるときは、肉を開いて取り除いてください。取り除いた筋は、煮込むとやわらかくておいしいですよ。
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