ライター : マカロニメイトニュース

今日の料理上手さん

Photo by @tukadakk

@tukadakkさん
モダンでスタイリッシュなスタイリングフォトが評判のtukadakkさん。数々の食材を使用した献立メニューからワンプレートごはんまで、うつわの質感や色を活かした料理写真が並んでいる。

だから、やっぱり器が好き

Photo by tukadakk

ーー器を好きな理由や、器を使うことで起きる心の変化について教えてください。
「朝ごはん用のうつわを、お気に入りのなかから選ぶわくわく感は、自分にとって一日のはじまりのスイッチです。その日の気分や盛り付けるものによって『あのうつわかな?』『いやいやこっち?』と考える時間は、ほんの短時間でもとても幸せな気持ちになれます。 うつわとお料理の組み合わせや、うつわ同士の組み合わせ、そして盛り付けがうまくいったら、その日はよい気持ちで一日頑張れます」

「器えらび」のこだわり、あれこれ

Photo by @tukadakk

ーー「器えらび」のポイントを教えてください。
「普段の自分のうつわの使い方を把握しておいて、どんな大きさ・形・素材のものが使い勝手がよいのかを、まずはしっかりと考えます。さらにその上で、強く“なにか”をイメージできるうつわは、自分にとって間違いなく手元に置いた方がいい、と思っています。 盛り付けたいお料理、風景、言葉、物、音など……。うつわによって思い浮かぶものは様々なのですが。そうやって選んだうつわたちは、作家さんもの・プロダクトもの・古道具……、なんであれ、雰囲気や素材の異なるもの同士を組み合わせても、しっくりと馴染む気がします」

わたしのお料理は、あなたに夢中

ーーお気に入りの器ブランド・器作家さんを教えてください。

井上茂

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「三島手に興味を持ち調べていたときに、井上さんの彫三島を知りました。写真だけからでも強く惹かれるものがあるのですが、実物に触れると、彫りの一筋一筋から研ぎ澄まされた刀のような鋭さと静けさ、そして原土ならではの力強さを感じました。 彫三島だけでなく、印花三島や、粉引、刷毛目、緑灰釉……どれも本当に表情豊かで、お料理映えのするうつわなんです。 普段Instagramに投稿をしている写真は、朝のワンプレートご飯やおむすびばかりですが、夜ご飯では、肉料理や焼き魚などをドーンと盛り付けて愉しんでいます。井上さんが『料理が主役になるうつわを。』とおっしゃっている通りに、ちょっと手の込んだお料理も、雄々しいお料理も、スーパーのお惣菜だって、何倍にもおいしそうに見せてくれるので、いつもお世話になっています。 家族や友人に料理を振る舞う際に、『このうつわ、いいね。』と言われる、“褒められうつわ”ナンバーワンでもあります」

シモヤユミコ

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「『CCJクラフト見本市2014』で、シモヤさんの作品を初めて拝見しました。 シモヤさんといえば、繊細な彫りが素晴らしいのですが、さらさらしっとりとした質感と淡く温かみのあるグレーにとっても惹かれて、釉薬についてお話を伺ったのがきっかけです。それ以降、陶器市や個展、常設でお取り扱いのあるうつわ店さんなどで少しずつ購入しています」

溺愛!器コレクション3選

ーー愛用する器の中から、とっておきの器を3つ選ぶとしたら?

井上茂|三島暦手 7寸皿

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「花の印がなく、点ドットのみの暦手はとてもシンプル。だからこそ、縁取られたお料理が美しく見えます。薄い緑がぼんわりとオレンジ色に焼けていて、まるで銅鏡のような、神秘的な雰囲気を感じました。 朝は、専ら和のおかずを盛り付けたワンプレートに使っていますが、揚げ物などの茶色いものをドーンと山盛りにしても馴染むし、トマトソースのパスタを盛りつければ赤がびしっと映えます。エスニックだって受け止めてくれる、おおらかさのあるうつわです」

池田大介|7寸皿 ヘリンボーン柄 白

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「三島手のヘリンボーン柄は、池田さんならでは。古来からの文様を現代的に再表現されたことのすばらしさと、端正な佇まいに惹かれました。 中心へと向かう線に沿わせるようにおかずたちを並べるだけで、とても様になるワンプレートの盛り付けができます。こちらもとってもお料理映えするうつわです」

SCOPE|六寸皿 印判鳥獣五画

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「大皿料理を取り分ける銘々の取り皿として使ったり、ごはんのおかずをちょこちょこと盛り付けたり、トースト1枚がぴったり収まったり……。6寸皿はなにかと使い勝手がよく、重宝しています。 和食器らしいかたちの図案は、フィンランドのイラストレーターさんが手掛けたもの。和洋中、合わせる料理を問わない気軽さと、ほかのうつわとの馴染みの良さもうれしいです」

運命の器と出逢う場所

ーーいつも器を購入するお店を教えてください。

千鳥

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「好きな作家さんが個展をされているのをきっかけに、時々伺うようになりました。ため息がでるほど格好よく、料理映えのするうつわの数々に、店内のあの世界観、ほかでは味わえないものがあります。時間が経つのも忘れて、うつわと対峙できる空間です」

shizen

Photo by @tukadakk

「好きな作家さんの個展の際や贈り物を選ぶ際、店主のやよいさんに会いたくて、ふらっと伺うこともあります。ときめくうつわに出会えるのと、2階のベンチでうつわを眺めてゆったりとした時間を感じられる、とても落ち着ける雰囲気が好きです」

「器えらび」をもっと楽しく

Photo by @tukadakk

ーーこれから器を買われる方、器をどう選んでいいかわからない方にアドバイスをお願いします。
「素敵な作家さんや素晴らしいうつわがたくさんあり、悩むことがあるかもしれません。Instagramで気になるうつわを使っている方をチェックして、うつわの使い方やうつわの合わせ方を参考にしてみるのも良いと思います。 作家さんのうつわは特に、一期一会ということもあるので、出会ったときに『これだ!』という直感に頼れるよう、まずは自分のつくる料理や食事のスタイルから、使い勝手の良いうつわのサイズやかたちを考えておくと良いかもしれません。 そして、うつわは使ってこそ。うつわを買ったらたくさん使うことで『こんなうつわがあるともっといいな。』と気づくことができます。


今、気になる「料理上手さん」

ーー日頃参考にしている「器えらび」が得意な料理上手さんを教えてください。

Photo by @___a50a___

@___a50a___さん
「うつわを、食べることを愉しんでいるひと…...と頭に真っ先に浮かんだのが、あこさんです。季節感あるうつわ選びや合わせ方、食材同士の組み合わせや献立など、勉強になることばかり。そしてなにより、優しくあたたかな言葉とかわいらしいお人柄が大好きなんです。」
次回は@___a50a___さんに「器」のこだわりを教えていただきます。どうぞお楽しみに♪
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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