ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

妊婦がお寿司に注意しなければならない理由

理由

  1. 食中毒のおそれがある
  2. 魚の水銀量に注意が必要
  3. 糖質やビタミンAの過剰摂取につながるおそれがある

食中毒のおそれがある

妊婦さんが食中毒を起こしてしまった場合、お腹の赤ちゃんに影響を与えてしまうことがあります。食品についている一般的な食中毒の原因となる菌は、加熱により大半は死滅しますが、刺身や寿司などの生ものは加熱されていません。

そのため、妊婦さんは寿司のネタとして多く使われている刺身を食べるのは控えましょう。また、食中毒にならないためには、中までしっかりと加熱することが基本。炙ったネタも生ものと同じように考えてください。魚卵も生のものは避けるようにしましょう。(※1,2,3)

魚の水銀量に注意が必要

魚には良質なたんぱく質やDHA、EPAなどが含まれています。ただし、妊婦さんの場合は注意が必要。魚のなかには、食物連鎖によって自然界に存在する水銀を多く取り込んでいるものがあるからです。

ある種類の魚ばかり食べるといった極端な食生活ではない限り、通常私たちの水銀摂取量は、健康に影響を与えないと考えられる最大量の59%といわれています。また、水銀は徐々に体外に排泄されるため、健康への影響はありません。

しかし、赤ちゃんはお母さんから水銀を取り込んでしまうと排出することができません。そのため、妊婦さんは食事から水銀を摂り過ぎないように注意が必要です。(※4)

糖質やビタミンAの過剰摂取につながるおそれがある

うなぎや煮穴子など、寿司ネタのなかにはビタミンAが豊富なものがあります。妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、赤ちゃんの形態に影響を及ぼすことがあるため食べ過ぎに注意が必要です。

また、シャリ(白米)には糖質が多く含まれます。糖質を過剰に摂ると体脂肪として蓄積されたり、妊娠中のトラブルにつながったりするおそれが。(※5,6)

妊婦が注意したい寿司ネタ一覧

一覧

  1. まぐろ
  2. サーモン
  3. えび
  4. いくら
  5. うに
  6. えんがわ
  7. 煮穴子やうなぎ

まぐろ

刺身のまぐろは生ものなので避けましょう。また、まぐろのなかでもミナミマグロ、クロマグロ、メバチマグロは、水銀量が多く、妊娠中の目安量が設定されています。

水銀については、加熱した場合でも注意する必要があります。(※1,4)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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