「茶杓」ってどんなもの?「銘」についても詳しく解説

日本の伝統文化・茶道の抹茶をすくう道具「茶杓」。茶道のなかでも特別な意味合いがもたされている奥の深い道具です。ここでは、そんな「茶杓」の特徴や魅力をご紹介。作者の人柄や思い入れが表現される「銘」や作り方も◎。これで基本はばっちりです!

2018年12月3日 更新

「茶杓(ちゃしゃく)」ってどんなもの?

日本の伝統文化である茶道で欠かすことができない道具のひとつ「茶杓」。この道具は、お茶をたてるために、棗(なつめ)や茶入から抹茶をすくうために使われる、細長いさじのような形状になっています。先端の部分は、抹茶をすくいやすいように丸みがつけられているんですよ。

収められている筒には、「茶杓」につけられた固有の名前「銘」が記されています。その「銘」によって、どのようなシチュエーションで使用されるのかが決まるのです。

茶杓の素材

現代の「茶杓」は、おもに竹で作られています。しかしもともとは、薬匙が代替として使われていたもの。そのため、象牙やべっ甲が素材だったのだとか。それが千利休の時代になると、竹で作られたものが主流に。

素材の竹は、一般的に苦竹科の竹が使われています。そのなかでも「晒竹(白竹)」を利用することが多いのだとか。また、囲炉裏の天井部分などに使われている「煤竹」や樹木が使われることもあるそうです。

茶杓の形

部位ごとの名称

抹茶をすくう先端部分は、「かいさき」と呼ばれています。この部分は「茶杓」の形がもっともわかるところ。その最先端の部分は「露」と呼ばれ、丸みのあるものや尖ったものなど作者の好みが表れています。

節の部分から「かいさき」に向かう筋を「樋(ひ)」と呼び、「かいさき」と反対側の端を「切止(きりどめ)」と呼びます。この「切止」には仕上げに加える刀痕があり、これも見どころのひとつ。

熱を加えて曲げた部分は「撓め(ため)」。また、節の裏の部分は「節裏」といい、竹の形と作り手の削りが顕著に表れる部分とされ、極端に深く削ったものを「蟻腰」、まっすぐなものを「直腰」と呼んでいます。

節の位置

「茶杓」は、竹の節の有無や位置によって「真」「行」「草」の3つの呼び名があります。

「真」は、象牙または竹の節無で、筒は皮目を残さずに削り落としたものをさします。「行」は、竹の節止め。下の方に節を残した形で、筒は上下の皮を削って綺麗に残したものです。「草」は、竹の中節で、筒は皮を残して不ぞろいに削ったものをいいます。

たとえば、薄茶点前の場合は、竹であれば中節か、竹以外の材質でつくられた「草」の茶杓を使うといったように、どの呼び名のものを使用するかは、点前によって選ぶことが重要となってきます。

茶杓の筒

「茶杓」を収めている筒には、作者と銘が記されています。茶会や茶事のとき、その趣向や道具の取り合わせで、用いる茶杓を選べるようになっているのです。筒から「茶杓」を出すときには、銘などの大切な文字が描かれている部分には手を触れないように気をつけましょう。
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y_nakagawa

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