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Today's Foodie
書籍、雑誌の料理撮影、企業広告、企業の商品開発など、フードコーディネーターとして活動中。近著は「飲むだけくすりス−プ」(大和書房)、「汁ものが好きなので」(池田書店)など。
割れても一緒にいられる食器。
フードコーディネーターという言葉が社会性をもっていなかった頃から、食のプロとして活躍してきたタカハシユキさん。20年のキャリアの中で食器の流行り廃りを見てきたからこそ、時が経っても使えるような、流行にのらない器を選んで買っていると言います。
「作家なりの表現が見えるものが好きなんです。流行に左右されるものづくりにはあまり魅力を感じない。震災の時にたくさん割れてしまって、それから少し趣味が変わったのか、ここ数年で手にいれたものは和物ばかりですね」
ブレないものづくりに魅力を感じるタカハシさんにとって、手に入れた食器は長い時を一緒に過ごすもの。たとえ割れても継ぎに出し、大切にしているんだそうです。今回ご紹介するのは、そんなタカハシさんが愛してやまないお気に入り。買った時よりも味わいが増したという愛用品を、さっそく見ていくことにしましょう。
1.【小皿】田辺京子×福光屋
アバンギャルドな作風で知られる九谷焼作家、田辺京子さんの作品ですね。金沢の老舗酒蔵「福光屋」へ行った時、たまたま作品展をしていて、ピタッと目が止まった。
見ているだけで圧倒的なパワーを感じませんか?すごいエネルギーですよね。使いこなすのがむずかしそうに見えるかもしれませんが、こういうユニークなものって実はけっこう料理を受け止めてくれるんですよ。
2.【皿】アスティエ・ド・ヴィラット「ディーププレート」
アスティエの食器、私の周囲で一時流行っていたんですけど、個人的にはそれほど魅かれていませんでした。でも、このプレートは大きくて使いやすそうだなと思って。最近、大きいお皿を扱うお店が減ってきているんですよ。
アンティークっぽい表情がいいですよね。つるんとしてきれいなところがいいなと思いました。使っているうちに落として割ってしまったんですけど、漆作家の村上さんに継いでいただいて。そうしたら割れる以前よりむしろ表情が豊かになって、より一層好きになりました。
3.【皿】クリスチャンヌ・ペロション
東京・外苑前にあるセレクトショップ「ドワネル」で購入したもの。セール価格で売っていて、すっごく安かったんです。
洋食器ですけど、色味がやさしいので和食に使っても食卓に調和します。上に古伊万里をのせて使うこともありますね。ゆっくりごはんを食べたい時や、人が集まった時、仕事に使うこともあります。
4.【器】打田翠
東京・外苑前にある「うつわ楓」で見つけた楽焼き。打田翠(うちだ・みどり)さんという作家の作品で、手びねり成形してからドラム缶で焼いているんだとか。
すごく重宝していますよ。これだけの深さがあれば、いろいろな料理に使えます。トマトのマリネ、おひたしなんかもこの器でいけちゃう。洋風な料理も和風な料理も受け止める器です。
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