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賞味期限は多少過ぎても食べられることが多い
食品には賞味期限、消費期限のいずれかの記載が食品衛生法、JAS法により義務付けられています。賞味期限とは、商品の袋や容器を開けないまま、記載された保存方法を守った場合「品質が変わらずに美味しく食べられる期限」のことを指しているんです。品質の劣化が比較的遅く、ある程度の期間保存がきくものに適用されるのが賞味期限。具体的にはスナック菓子やカップ麺、チーズ、缶詰、ペットボトル商品などがあげられます。
賞味期限の定義はあくまでも、「品質が変わらずに」食べられるというところなので、期限を過ぎてしまうと絶対に食べられない、というものではないのです。期限を過ぎてしまうと味や食感が落ちてしまうことが考えられる、というボーダーラインのようなものなのですね。味や食感が落ちても品質的に腐敗したりするというわけではないようです。
ですので賞味期限を過ぎてしまったから即アウト!ではなく、見た目や臭い、味をチェックしてみて、本来のものと変化がなさそうであれば食べても問題ないかと考えられます。ただ、明らかに色に変化があったり、本来と違う臭い、味がする場合は食べるのを控えた方がよいでしょう。
消費期限を過ぎると健康被害も!?
一方もう少し神経質な定義を持っているのが消費期限。こちらは「安全に食べられる期限」という概念をもっています。期限を過ぎたものを食べると体へのなんらかの不調が現れる場合があるので気をつけましょう。
消費期限は賞味期限に比べ、品質の劣化が早く、保存がきかないものに設定されます。お弁当やサンドイッチ、生めん、ケーキなど、一般的に購入後できるだけ消費するべきもの、というようなイメージの仕方で間違いないでしょう。消費期限の表示があるものは、期限にかかわらずできる限り早く食べ切るのが理想的です。
賞味期限・消費期限どちらにおいても、未開封であり記載された保存方法を守った場合という大前提があります。例えば要冷蔵で消費期限が3日だった場合、未開封のまま冷蔵庫で保存すれば3日ですが、開封後、常温に置いておいた場合は消費期限はぐっと縮まりますので保存方法には注意してくださいね。
期限は精密な検査により設定された安全値
賞味期限・消費期限ともに、精密な検査のうえで設定されています。食品を、それぞれの特性による最適な保存方法で保管した場合の時間や日数の経過とともに、品質がどのように変わるかによって期限がきめられてくるのです。
例えばコンビニのサラダであれば品質の劣化が早い商品なので、消費期限が用いられます。店舗での販売を想定した温度で保管し、野菜の色や臭い、味などにどのような変化が出てくるかを調べます。健康被害をもたらさない、また味や食感にも変化のない期間を消費期限と設定するのです。
微生物試験では食品の菌の増殖を調べたり、理化学試験では食品に粘りや臭いが出る期間、食感が変わる期間などを調べます。また、官能試験では実際に試験官が食品を口にし、味の変化や臭い、食感の変化などを感覚的なものでとらえてデータにし、期限の設定の際の参考材料とするわけです。
しかしながら、全ての商品にこれらの検査が必要というわけではなく、各食品の業界団体の期限設定のガイドラインに沿って期限を決定した、特性が似ている食品の試験データを参考にして決めることもあります。
いずれにしても、どんな食品も安全性が第一ですよね。何種類もの厳しい試験の結果、確実に安全だといえる日数を賞味期限・消費期限としているようです。商品を輸送する際のトラックや販売店舗での温度変化なども考慮し、データ上は安全とされている日数よりも短めに期限を設定し、安全性には万全を期しているんですよ。
表示義務がない食品も!
ちなみに長期保存した場合でも品質の劣化が極めて少ないとされるものは、期限の表示義務がないとされているんです。砂糖や食塩、酒類、アイスクリーム類やチューインガム、ペットボトルの水など、そういえば賞味期限も消費期限も書かれていないのを思い出しませんか?
これらは長期保存しても品質がほぼ変わることがないというのがデータにより確証されています。しかしこれらの食品でも、特定保健用食品のものは、うたわれている健康効果が落ちる可能性があるという理由で、賞味期限が表示されている場合があります。
期限の意味を理解しておいしく安全に食べよう♪
いかがだったでしょうか?普段なんとなく目にしている賞味期限・消費期限ですが、それぞれの定義が少し異なることがわかりましたね。これまでは期限が切れていたら捨てていたものも、商品によってはロスを防ぐことができるかもしれません。
とはいっても、やっぱり一番大事なのはその安全性。正しい保存方法で表示された期限中であれば安全に、おいしく食べられるのは間違いありません。期限を参考にしながら、おいしく食べ切れるような食品管理をしていきたいものですね。
▼いろんな賞味・消費期限をみてみよう!
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