ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

マスタードと辛子は違うもの?

ピリッと辛い調味料のマスタードと辛子。どちらも食べ物にアクセントをつけてくれる欠かせないものですよね。ペースト状で同じく黄色いこの2つですが、違いはあるんでしょうか? マスタードも辛子も同じものだと思っている方いらっしゃいませんか?同じように見える2つですが、ちゃんと違いがあるんです。ふたつの違いや代用につてもご説明します。 どちらか一方を買い忘れてしまった時に、代用することはできるのでしょうか?マスタードと辛子に使われている原料や違い、代用できるかどうかを解決!さまざまな辛子の種類についても詳しくご紹介します。

実は違う!マスタードと辛子

辛子とは

辛子は、アブラナ科の植物とからし菜の種子が使われ、一般的に和がらしと呼ばれるもの。これらの原料をすりつぶし、パウダー状にしたものが辛子の原材料です。これにぬるま湯を加えて練ることで、和辛子として使える状態になります。おでんをはじめ、とんかつや辛子蓮根など、和食に使われる印象が強いですよね。

マスタードとは

マスタードに使用されている原料は、アブラナ科の植物やからし菜、シロガラシの種子です。これらをパウダーにし、ぬるま湯やお酢、砂糖などの調味料を加えて作っているのが、洋がらしと呼ばれるマスタード。 辛子に比べると硬さがマイルドで、酸味や甘みも含まれています。マスタードは本格的な和食よりも、洋食やハンバーガーやホットドックなどに使われているイメージではないでしょうか。お肉やお魚のソースにも使われていますね。

辛味の違い

辛子とマスタードは、どちらが辛いのでしょうか? 感じ方には個人差がありますが、どちらかというと辛子の方が辛いと感じるかもしれません。マスタードにはお酢やお砂糖が含まれることから、辛さがまろやかになっていますから、マスタードを使ったお料理は食べられるけど、辛子を使ったものは食べられない……という人もいるかもしれませんね?

代用はできる?

マスタードと辛子は、それぞれに代用することができるのでしょうか? マスタードを使うお料理の定番は、フランクフルトやホットドックがありますね。これらに和辛子をつけた場合、こちらも個人差はありますが、おそらくベストマッチとはいえません。 マスタードに含まれる甘味によって、これらの料理はおいしいと感じるはず。辛子を使った場合には、ふわふわのパンを使ったホットドックやジューシーなフランクフルトの風味が半減してしまうでしょう。 反対に辛子を使う定番メニューの、おでん、辛子蓮根、納豆などにマスタードを使用した場合はどうでしょう。こちらについても、マスタードとの相性はよくはないはずです。甘みのあるマスタードよりも、ガツンと辛さのある辛子の方が、これら料理には合うと思いますよ。 このように考えると、それぞれの代用として使うのはあまりおすすめではなさそう。お料理のソースなど一部代用のできるものもありますが、基本的に代用はむずかしいでしょう。

粉辛子・練り辛子とは?

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