ライター : suncatch

食生活アドバイザー / パンシェルジュプロフェッショナル/薬膳コーディネーター

1. 職人技の結晶「箱寿司(大阪寿司)」

丁寧に仕込んだ焼穴子や海老、鯛などの高級具材と酢飯を木枠に入れて作る「箱寿司」。大阪の寿司を代表する「押し寿司」の一種で、明治時代に誕生しました。

鯖や鯵の押し寿司をもとに考案された見た目も華やかな箱寿司は、しょうゆを付けずに味わえるのが特徴。また時間が経っても水分が抜けず風味が保たれることから、芝居見物のお供や手土産として人気を博し、現在へと受け継がれていきました。

仕込みに手間暇と技術が必要とされる「箱寿司」。提供するお店が少ないなか、市内の「吉野鯗(よしのすし)」や「寿し寅」「すし萬」で食べられます。

おすすめの店「吉野鯗(よしのすし)」【中央区淀屋橋】

「吉野鯗(よしのすし)」は、創業180年を超える大阪寿司の老舗。ミシュランビブグルマンにも認定された名店です。1階が持ち帰りの販売、2階にはカウンターとテーブルの24席があり、ランチセットが2~3,000円台でいただけますよ。

おすすめは「箱寿司と吉野巻」のセット。箱寿司と巻物に、小鉢と2種から選べる汁物が付くので、ぜひ大阪の郷土料理「船場汁」を選んでみてください。

また、箱寿司は時間が経ってもおいしく、持ち帰りでお土産にしてもOK。本店のほか、難波の高島屋大阪店、梅田の阪神百貨店、JR新大阪駅構内(エキマルシェ新大阪店)で購入できますよ。
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2. みんな大好きなご当地グルメ♪「たこ焼き」

Photo by @bbbammms

外はカリッと中はとろとろ、いまや全国にお店があり多くの人に愛されている「たこ焼き」。ルーツは諸説ありますが、大正・昭和の子どものおやつ「ちょぼ焼き」や「ラジオ焼き」がたこ焼きの原形と言われています。

ちょぼ焼きやラジオ焼きの生地は水で溶いた小麦粉、具材はこんにゃくや紅しょうがでしたが、昭和8年以降「会津屋」が牛すじ入りのラジオ焼きや、たこや卵が入った「たこやき」を販売し始めました。

町にたこ焼き店が増え始めたのは昭和30年代頃。現在も大阪では、あちこちの街角に個人店やチェーン店があります。元祖と言われている「会津屋」や、「甲賀流」「たこ焼道楽 わなか」「あべのたこ焼き やまちゃん」が人気です。

おすすめの店「あべのたこ焼き やまちゃん 2号店」【天王寺】

たこ焼き 8個 700円
外はカリッ、中がとろとろの食感と多種多様なトッピングで人気の「あべのたこ焼き やまちゃん」 。本店はテイクアウト専門ですが、すぐ近くの2号店にはカウンターやテーブル席がるのでゆっくりと食べられます。

味付けなしの「ベスト」のほか、全14種類のなかから好きな味付けが選べますよ。定番の「ソース×マヨ」はもちろん、大阪らしさを味わうなら「あっさり塩ポン酢マヨ」や、国産青ねぎのトッピング(100円~)がおすすめです。

ほかにも明石焼きや焼きそば、ソフトドリンクとアルコール類のメニューがあるので、昼・夜を通して楽しめますよ。
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3. もっちり食感の粉もん「いか焼き」

大阪の「いか焼き」は、写真の通り「粉もん」です。するめいかを丸焼きにしたものは「いかの姿焼き」と呼び、区別しています。

一見小さなお好み焼きのようですが、「いか焼き」は材料や作り方が違い、味わいも独特です。小麦粉をだしで溶いた生地にいかを混ぜ込み、専用の鉄板で挟んで上下の面を一気に焼き上げます。生地はもっちもち、いかはプリプリでクセになるおいしさですよ。

昭和25年創業の「桃谷 いか焼き屋」が発祥と言われており、もっとも有名なのは阪神梅田本店地下1階の「阪神名物 いか焼き」。昭和32年の創業から大阪人に愛され続けている名店です。

おすすめの店「阪神名物 いか焼き」【梅田】

いか焼き(上側) 154円、デラバン(下側)209円(ともに税込)
阪神梅田本店の地下1階「スナックパーク」内にある「阪神名物 いか焼き」は、大阪の粉もんグルメを代表する人気店。イートインとテイクアウトの両方が可能で、昔も今も行列が絶えません。

初めて食べるなら、まずはいか焼き独特のもっちり食感を味わえる、シンプルな「いか焼き」を。お好み焼きとの違いがはっきりと感じられますよ。ふんわりボリューミーな玉子入りの「デラバン」、ねぎ入りしょうゆ味の「ネギいか焼き」も人気。おやつ感覚で1枚ペロッと食べられるので、食べ比べしてみてはいかが?
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