10. ほっとする浪花の味「肉吸い」

「肉吸い」はうどん抜きの肉うどん、つまり「牛肉のお吸物」のこと。大阪の郷土料理ではなく、難波グランド花月の側にある老舗うどん店「千とせ」独自のメニューです。往年の吉本新喜劇の芸人さんが出番の合間に注文した裏メニューとして生まれました。

肉吸いには、かつおとうるめのだし汁に少し甘めのたっぷり牛肉、半熟卵、刻んだ青ねぎが入っており、「豆腐が入り肉吸い」や、元となる「肉うどん」も提供されていますよ。

吉本の芸人さんご用達のメニューとしてファンの間でも人気が広まった「肉吸い」は、SNSに再現レシピが投稿されるほどのご当地グルメに。ぜひ、発祥の地でその味を確かめてみてください。

おすすめの店「千とせ 本店」【難波】

Photo by @harakirininja

肉吸(手前) 800円、小玉(奥)200円
「肉吸い」本来の味を体験するには、吉本の劇場NGK内の「べっかん」と、尊近くにある「本店」の2択で、どちらも行列のできる人気です。昔ながらの風情を感じつつ味わいたい方は「本店」がおすすめです。

薄切り牛のコクと脂の甘みがだし汁に溶けだしたつゆは、旨味のある深い味わい。七味唐辛子を振ると味が引き締まり、最後の一滴まで飲み干したくなること間違いありません。

お肉たっぷりとはいえお吸物のためこちらは汁物として楽しみ、玉子かけごはん「小玉」も注文して、専用のしょうゆをかけて食べましょう♪
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11. 団子の形にも注目♪「みたらし団子」

旅行やお出かけから帰ってほっとひと息……、そんなときにうれしいお土産が「みたらし団子」。大阪にも名物として人気のお店があります。

JR新大阪駅や市内の百貨店に出店している「喜八洲総本舗(きやすそうほんぽ)」は1948年創業の和菓子店。全国ネットの人気番組で紹介されたこともある「みたらし団子」は円筒型の団子が5つ刺さっており、上質な味とリーズナブルな価格が魅力です。

南大阪の人気店は「甘党 まえだ」。1968年創業の甘味処で、天王寺と難波の駅チカに店舗があります。名物の「みたらし団子」は、平たく丸い団子が3つ刺さったスタイル。イートイン、持ち帰りの両方で味わえますよ。

おすすめのお店「喜八洲総本舗(きやすそうほんぽ)」【十三】

みたらし団子5本入り 490円(税込)
喜八洲総本舗本店は、梅田に近い「十三(じゅうそう)駅」からすぐにあります。有名な「みたらし団子」は、市内の百貨店や新大阪駅構内でも購入できますが、時間があれば十三の本店で下町風情を味わってみてはいかがでしょうか。

串に刺さった円筒状の団子は、注文後に店頭の焼き台で炙り、たっぷりのタレにくぐらせて提供されます。自家製タレは、北海道厚岸産の上昆布や香川県産たまりしょうゆなどが使用された、旨味たっぷりな甘辛味。香ばしく炙った団子と絶妙にマッチしますよ。

甘さ控えめでジャンボサイズの「きんつば」も人気商品。リーズナブルでおいしいと評判です。
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12. 賄いから大阪名物に「ねぎ焼き」

大阪のご当地グルメ「ねぎ焼き」。お好み焼きにキャベツを入れるように、刻んだ青ねぎをたっぷり入れて焼く粉もんメニューです。

発祥は、十三(じゅうそう)にある「ねぎ焼き やまもと」で、創業当時はお好み焼き店でした。店を手伝う子供の賄い食としてねぎ焼きをカウンターの隅で焼いていたところ、お客さんからもリクエストされるようになったのが始まりです。

今では多くのお好み焼き店のメニューとして提供されています。青ねぎの風味としょうゆベースの味付けが相性抜群で、お好み焼き同様さまざまな具材を加えたメニューがありますよ。「やまもと」のほかでは、お好み焼きの名店「ゆかり」や「双月」がおすすめです。

おすすめの店「ねぎ焼き やまもと 十三本店」【十三】

すじねぎ 1,210円(税込)
たっぷりの青ねぎを混ぜ込んで焼き上げた「ねぎ焼き」は、こちら「ねぎ焼き やまもと 十三本店」で誕生しました。阪急十三駅の西改札口から徒歩分で、先ほどご紹介した「喜八洲総本舗」のすぐそばです。

「牛ねぎ」「豚ねぎ」「海鮮デラックスねぎ」などなどのねぎ焼きがあり、一番人気はやっぱり「すじねぎ」。大阪のソウルフード、すじ肉とこんにゃくの煮込みに、青ねぎを合わせた最強コラボです。

大阪のお好み焼き屋さんの定番メニュー、豚肉を卵で巻いた「とん平焼き」もおすすめ。もちろんお好み焼きメニューも豊富なので、ねぎ焼きと食べ比べができますよ。
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