味覚には個人差がありますが、ニッキのほうが辛いと感じる人が大半です。シナモンは、セイロンとシナ肉桂で微妙に違うものの、辛さがなくマイルドな味わいが特徴。そのため八つ橋のニッキ味は苦手だけど、シナモンロールは好きだという人が多いようです。

ニッキの名は木の漢字から

ニッキとシナモンともに、同じクスノキ科の木を原料とします。日本で古くからニッキと呼ばれてきた由来は、木の漢字表記がもとだとされます。

シナモンの木は、日本語で肉桂(にっけい)と書くのが一般的です。ニッキはこの肉桂の読みから、「にっけ」→「にっき」と呼ばれるようになったとのこと。いまではほとんどの場合、日本独自のスパイスとして、ニッキとカタカナ表記されます。

ニッキとシナモンの使い分け

シナモンとニッキの特徴がわかったところで、次にそれぞれの使い方を覚えておきましょう。ここまで解説したことを踏まえれば、使い分けは意外と簡単。スイーツやドリンクに迷うことなく使用できるはずです。

シナモンを使う代表的な食べ物

シナモンを使う代表的な食べ物といえば、シナモンロールやアップルパイがとくに有名です。このほかにもケーキやドーナツ、カプチーノ、紅茶などに使われることがあります。

シナモンを加えると独特の風味が生れるため、おもにスイーツのスパイスとして使われることが多いです。インドや中近東では、料理用のスパイスとして使うのがほとんど。好きな人はスイーツだけでなく、シナモントースやドリンクなどに使用してみてください。

ニッキを使う代表的な食べ物

一方、ニッキを使う代表的な食べ物といえば、八つ橋やニッキ飴などの和菓子に限られてきます。古くからニッキ水やニッキ寒天などがあるものの、いまでは作る人はかなり少ないはず。もちろん漢方薬として使われていますが、それはシナモンでも同じです。

機会があればニッキとシナモンを食べ比べてみよう

シナモンは、各食品メーカーから瓶入りのパウダーが販売され、スティックも普及しているほど、いまやメジャーなスパイス。一方のニッキは、一般家庭で利用する機会はあまりありません。

それでもふたつの味の違いを知っていれば、口にしたときに、こういうことなんだと納得できるはず。ニッキ味の八つ橋とシナモンロールを食べ比べると、その違いは歴然ですよ。よければ一度試してみてください。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ