ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

近未来の野菜? アイスプラントとは

厚みのある葉と、表面の霜のようなつぶつぶが特徴の不思議な野菜、アイスプラント。実は、ミズナの仲間なんです。外国産のものが多いですが、佐賀県や千葉県などでも栽培されています。

アイスプラントは、もともとは南アフリカを原産とする野菜です。表面に塩分を隔離するための細胞があり、その細胞の影響で凍っているように見えることから、アイスプラントという名前が付けられたとか。アイスプラント以外にも「ソルトリーフ」「プッチーナ」「シオーナ」「クリスタルリーフ」「しずくな」など、さまざまな別名があります。いずれも農家や地域によって呼び名が異なるだけで、アイスプラント自体に差はありません。

アイスプラントの気になる味ですが、青菜特有の青臭さはなく、クセがないのが特徴です。シャキシャキと食感もよく、何もつけなくてもほのかな塩気が感じられることから、一度食べるとハマってしまうという人も多いのだそう。

アイスプラントの栄養と効果・効能

β-カロテン:粘膜の健康維持

アイスプラントには、β-カロテンが豊富。β-カロテンは、目や皮膚の粘膜の健康を保ち、抵抗力を高めるはたらきがあります。β-カロテンは体内に入ると、小腸でビタミンAに変換されるため、プロビタミンAと呼ばれていますよ。

また、β-カロテンから作られるビタミンAが不足すると、薄暗い所で物が見えにくくなる「暗順応障害」が起こるおそれがあります。そのため、β-カロテンは目の健康にも大切な栄養素ですよ。(※1)

カリウム:むくみ対策

アイスプラントには、ミネラルの一種であるカリウムが多く含まれています。カリウムは、ナトリウムと一緒に細胞の浸透圧を調整し、一定に保つはたらきがあります。むくみの原因のひとつは、塩分(ナトリウム)の摂りすぎによって、身体に水分が貯め込まれることです。カリウムはナトリウムを体の外に排泄してくれるので、塩分の摂りすぎやむくみ対策に役立ちますよ。

ほかにも、神経刺激の伝達や、筋肉や心臓の機能を調節する作用もあり、カリウムは私たちの身体に大切なミネラルのひとつです。(※2,3)

マグネシウム:骨の形成を助ける

アイスプラントには、マグネシウムが豊富に含まれています。私たちは身体の中に、マグネシウムを約20~30g有しており、そのうち約60%が骨や歯に含まれています。カルシウムが骨の形成に重要であることは、広く知られていますが、マグネシウムも骨の形成に必要なミネラルです。

ほかにも、マグネシウムは体温や血圧を調整したり、筋肉の収縮に関わったりしていますよ。(※4)

アイスプラントの食べ方

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