ライター : 大河内美弥

カスミソウに似た野菜、カリフローレ

Photo by 大河内美弥

カリフローレとはカリフラワーの一種で、埼玉県にあるトキタ種苗が開発した日本生まれの野菜です。

カリフラワーとの違いは、ひとつの太い茎に花蕾がいくつもできるのではなく、茎の軸(花梗)がひとつずつ成長して花蕾をつけ、細長い形をしているのが特徴です。

また細長い茎の部分を活かしてスティック状にカットされるカリフローレは、別名スティックカリフラワーとも呼ばれています。

黄緑色の軸、白色の花、その姿・形はまるで繊細な花びらをつけるカスミソウ。その見た目を活かし、ブーケのようにして束ねて販売されるとてもかわいらしい野菜です。

生産地と旬の時期

トキタ種苗が2012年頃から種の販売を開始して、今では北海道から沖縄まで栽培・生産されています。

春作(1〜3月まき)、夏作(高冷地4〜6月まき)、秋作(7〜8月まき)があり、苗を植えてから2ヶ月から3ヶ月弱で収穫・出荷されます。よって、主に一年中食べることができる野菜。ただし、取り扱っているスーパーは限られているため、貴重な野菜といえるでしょう。

コリッとした食感とほんのりした甘さが魅力

Photo by 大河内美弥

カリフローレはそのまま食べてもクセがなく、生の状態で食べることができます。コリっとした食感と同時に口の中でほんのり甘さが広がりますよ。房の部分を口に含み、ひとくちふたくち噛み始めると一気にホロホロとほどけていく歯ざわりを楽しめます。

おすすめの食べ方

Photo by 大河内美弥

まずは、生で食べてみることをおすすめします。素材本来の味わい、食感を感じてみてください。また、1分ほど熱湯でさっとゆでる、または蒸すことでより甘さが引き立ちます。さらに家庭で愛用する出汁に漬け込めば、出汁の旨味と野菜の甘さの相乗効果でさらにおいしさがアップするでしょう。

ほかには、バーニャカウダや適当な大きさに切って好きな野菜と合わせてサラダにして食べるのがおすすめ。炒める場合は、短時間で火を通せばコリっとした食感を味わうことができます。また、酢漬けにしてピクルスにしたり、天ぷらにしても良さそうです。

なによりクセがない野菜なので、いろいろな味付けに合いますよ。ぜひ食感を活かした調理法で楽しんでください。

今ではさまざまなジャンルのシェフが、カスミソウのような見た目からインスピレーションを受け、お店で提供する野菜のひとつに取り入れています。

おいしいカリフローレの選び方、保存方法

Photo by 大河内美弥

鮮度の見分け方

軸は太すぎず、鮮やかな緑色をしたものを選んでください。花房は茶色くなっていないものを選びましょう。
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