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松阪市の郊外、田園風景が広がる一角に佇む喫茶店「パーシモン」。一見すると普通の喫茶店だが、その扉を開けると、新鮮な野菜をふんだんに使った料理と、店主のこだわりが詰まった空間が広がっている。創業から38年、現在は二代目の池野友さん(50歳)が妻の尚香さんと共に切り盛りするこの店は、地域の人々に愛され続けている。
農家から喫茶店へ — パーシモン誕生の物語
パーシモンの歴史は、1989年(平成元年)に遡る。当時、この地域は田んぼばかりで、喫茶店などほとんど存在しなかった。友さんの両親は代々続く農家だったが、母親が料理好きだったこともあり、思い切って脱農を決意。自分たちの畑だった土地に喫茶店を開業した。
店名の「パーシモン」は、ゴルフのウッドクラブに使われる「柿の木」の英語名から取られている。両親がゴルフ好きだったこと、そして近くにあるゴルフ場からの帰りに立ち寄ってもらえる店にしたいという願いが込められていた。バブル絶頂期の開業とあって、当初は非常に繁盛したという。
店名の「パーシモン」は、ゴルフのウッドクラブに使われる「柿の木」の英語名から取られている。両親がゴルフ好きだったこと、そして近くにあるゴルフ場からの帰りに立ち寄ってもらえる店にしたいという願いが込められていた。バブル絶頂期の開業とあって、当初は非常に繁盛したという。
音楽から料理への転身
小学生の頃から農家の忙しい両親に代わって自分で食事を作っていた友さんは、料理の楽しさを知りながらも、ギタリストとして音楽の道を志していた。東京へ行きたいと両親に告げたところ、猛反対され、代わりに調理師学校への進学を勧められた。
津市の調理師学校で1年間学び、調理師免許を取得した友さんは、まんまと料理の世界にはまってしまった。学生時代から寿司屋や喫茶店、居酒屋などでアルバイトをしながら経験を積み、卒業後は給食センターで大量調理の技術を学んだ。その後大手ホテルに派遣で従事し、下ごしらえなど基礎技術を徹底的に叩き込まれた。
その後、松阪市内の飲食店で修業を重ね、イタリアンやうどん、和食などジャンルを問わず経験を積んだ。料理人として腕を磨く一方で結婚もし、仕事と家庭の両面で人生の基盤を築いていく時期だったと振り返る。
津市の調理師学校で1年間学び、調理師免許を取得した友さんは、まんまと料理の世界にはまってしまった。学生時代から寿司屋や喫茶店、居酒屋などでアルバイトをしながら経験を積み、卒業後は給食センターで大量調理の技術を学んだ。その後大手ホテルに派遣で従事し、下ごしらえなど基礎技術を徹底的に叩き込まれた。
その後、松阪市内の飲食店で修業を重ね、イタリアンやうどん、和食などジャンルを問わず経験を積んだ。料理人として腕を磨く一方で結婚もし、仕事と家庭の両面で人生の基盤を築いていく時期だったと振り返る。
父の死と店の引き継ぎ
2010年頃、父親の体調が悪化したことをきっかけに友さんは実家の店を手伝うために戻ってきた。しかし、父親と一緒に働けたのはわずか2、3年。父親が亡くなり、突然店を一人で切り盛りすることになった。右も左もわからない状態での船出だったが、父親から教わったコーヒーの淹れ方や味の作り方を頼りに、なんとか店を続けていった。
父親が亡くなってから初めて、父親がどれだけ細かいところまで気を配っていたかを実感した。経営のこと、仕入れのこと、お客様への対応。すべてを一人でこなさなければならなくなり、親のありがたみを痛感したという。しかし、友さんには料理の腕があった。
店を引き継いでから、友さんは大胆にメニューの絞り込みに踏み切った。父親の時代には典型的な喫茶店メニューが並んでいたが一人で調理するには限界がある。そこで、自分の得意分野に集中し、野菜をたっぷり使った日替わりランチを中心とした店作りへと舵を切った。この決断が、パーシモンを現在の人気店へと変貌させる転機となったのである。
父親が亡くなってから初めて、父親がどれだけ細かいところまで気を配っていたかを実感した。経営のこと、仕入れのこと、お客様への対応。すべてを一人でこなさなければならなくなり、親のありがたみを痛感したという。しかし、友さんには料理の腕があった。
店を引き継いでから、友さんは大胆にメニューの絞り込みに踏み切った。父親の時代には典型的な喫茶店メニューが並んでいたが一人で調理するには限界がある。そこで、自分の得意分野に集中し、野菜をたっぷり使った日替わりランチを中心とした店作りへと舵を切った。この決断が、パーシモンを現在の人気店へと変貌させる転機となったのである。
こだわりの日替わりランチ—毎日変わる4品の魅力
パーシモンの看板メニューは、何と言っても日替わりランチだ。メイン料理に加えて3種類のおかずが付き、すべてが毎日変わる。日替わりランチの魅力は、そのボリュームと栄養バランスにある。野菜がたっぷりと盛られたサラダには、店で絶妙なバランスで調合されたドレッシングがかけられている。このドレッシングを目当てに、単品で購入したいという客もいるほどだ。
毎日メニューが変わるため、常連客は飽きることなく通い続けることができる。実際に、毎日のように来店し、野菜中心の食事を続けた結果、健康診断の数値が改善したと報告してくる客も少なくない。友さんは、ただ美味しいだけでなく、食べる人の健康を考えた料理作りを心がけている。友さんが店を継いでから女性客の割合が大幅に増えたのも、この野菜中心のメニュー構成が支持されている証だろう。
毎日メニューが変わるため、常連客は飽きることなく通い続けることができる。実際に、毎日のように来店し、野菜中心の食事を続けた結果、健康診断の数値が改善したと報告してくる客も少なくない。友さんは、ただ美味しいだけでなく、食べる人の健康を考えた料理作りを心がけている。友さんが店を継いでから女性客の割合が大幅に増えたのも、この野菜中心のメニュー構成が支持されている証だろう。
定番メニューの裏側 — よくばりランチの秘密
日替わりランチと並んで人気なのが、よくばりランチだ。大きな唐揚げが3個に加え、エビフライ・ハンバーグにたっぷりの野菜サラダがつく。ハンバーグのソースはその時々で違い、この日は自家製のデミグラスソースがかかっていた。これは、3日間かけて仕込まれる本格的なもの。仕込みの間は、タイマーをかけて仮眠を取りながら夜通し火の番をすることもあるという。
唐揚げは実にシンプル。塩、コショウ、ニンニク、そして少量の醤油のみで味付けする。この揉み込みスタイルで作られた唐揚げは、冷めてもカリッとした食感を保ち、肉は驚くほど柔らかい。
常連客の中には、自分好みのカスタマイズを注文する上級者もいる。友さんは、できる限り客の要望に応えることをモットーとしており、できる限り客の要望に応えるようにしているという。
唐揚げは実にシンプル。塩、コショウ、ニンニク、そして少量の醤油のみで味付けする。この揉み込みスタイルで作られた唐揚げは、冷めてもカリッとした食感を保ち、肉は驚くほど柔らかい。
常連客の中には、自分好みのカスタマイズを注文する上級者もいる。友さんは、できる限り客の要望に応えることをモットーとしており、できる限り客の要望に応えるようにしているという。
週替わりランチという挑戦 — 毎週変わる特別メニュー
土祝には週替わりランチを提供している。これは毎週メニューが大きく変わる特別なランチで、オムライス、ビーフシチュー、ハンバーグ、ミックスフライ、パスタなど、友さんのその週の気分で全く異なる料理が登場する。
この週替わりランチは新しいメニューを試す実験場でもある。ここで客の反応を見て、好評だったものは定番メニューに組み込まれていく。よくばりランチも、実はこの週替わりランチでの試行錯誤から生まれたメニューなのだ。
休みの日にも仕込みに追われることが多い。カレーやデミグラスソースなど、煮込み料理の仕込みには3日ほどかかるため、休日返上で作業することも珍しくない。飲食店経営者にとって、真の休日はなかなか訪れないのが現実だ。
メニューは汁物以外すべてがテイクアウト可能で、電話予約をすれば出来立てを受け取ることができるそうだ。
この週替わりランチは新しいメニューを試す実験場でもある。ここで客の反応を見て、好評だったものは定番メニューに組み込まれていく。よくばりランチも、実はこの週替わりランチでの試行錯誤から生まれたメニューなのだ。
休みの日にも仕込みに追われることが多い。カレーやデミグラスソースなど、煮込み料理の仕込みには3日ほどかかるため、休日返上で作業することも珍しくない。飲食店経営者にとって、真の休日はなかなか訪れないのが現実だ。
メニューは汁物以外すべてがテイクアウト可能で、電話予約をすれば出来立てを受け取ることができるそうだ。
コーヒーへのこだわり — 三種の豆をブレンドする技
喫茶店として、コーヒーへのこだわりも忘れてはいない。友さんは父親からコーヒーの淹れ方を学び、さらに独自の工夫を加えている。使用する豆は、京都の豆屋から三種類の異なる銘柄を仕入れ、店舗で独自にブレンドしている。価格は450円と、松阪市内の他店と比べても良心的だ。それでも、豆の品質と手間を考えれば、まだまだ安いと言える価格設定である。
スタッフと共に作る店の雰囲気
パーシモンは、友さんと妻の尚香さん、アルバイトスタッフ2名の計4名で運営されている。調理は友さんが担い、尚香さんは経営面を支え、ホール業務はスタッフが担当する形だ。40席の店内に対して4名という人数は、決して余裕がある体制とは言い切れない。とりわけランチタイムには、近隣の工場や会社から多くの客が訪れ、店内は一気に慌ただしくなる。
それでも、スタッフ全員が元気で明るく対応し、笑顔で乗り切っているため、客も温かく見守ってくれている様子がうかがえる。友さんはスタッフに少しずつ調理を教えており、任せられる仕事も増えてきた。すべてを一人で抱え込むのではなく、チームとして店を運営していく体制が、着実に整いつつある。家族的な温かさを大切にしながら、効率的な運営を目指している。
それでも、スタッフ全員が元気で明るく対応し、笑顔で乗り切っているため、客も温かく見守ってくれている様子がうかがえる。友さんはスタッフに少しずつ調理を教えており、任せられる仕事も増えてきた。すべてを一人で抱え込むのではなく、チームとして店を運営していく体制が、着実に整いつつある。家族的な温かさを大切にしながら、効率的な運営を目指している。
地域に愛される店であり続けるために
パーシモンは、創業から38年、友さんが引き継いでから約15年が経過した。その間、多くの常連客に支えられ、地域に根ざした店として成長してきた。近隣の工場や会社で働く人々、ゴルフ帰りの客、家族連れ、カップル、高齢のご夫婦など、地域の人々の日常に溶け込んでいる。
友さんは客に恵まれていると心から感謝している。店を大切にしてくれる客がいるからこそ、毎日美味しいものを作る努力を続けられる。客の健康を考え、喜んでもらえる料理を提供し続けることが、友さんの使命だと考えているのだ。
元農家の家系が持つ野菜への愛情、料理人としての技術と創造性、そして客への感謝の気持ち。これらすべてが融合して、パーシモンという唯一無二の店を作り上げているといっていい。松阪市の田園地帯に佇むこの小さな喫茶店は、これからも地域の人々に愛され、健康と笑顔を届け続けていくだろう。
友さんは客に恵まれていると心から感謝している。店を大切にしてくれる客がいるからこそ、毎日美味しいものを作る努力を続けられる。客の健康を考え、喜んでもらえる料理を提供し続けることが、友さんの使命だと考えているのだ。
元農家の家系が持つ野菜への愛情、料理人としての技術と創造性、そして客への感謝の気持ち。これらすべてが融合して、パーシモンという唯一無二の店を作り上げているといっていい。松阪市の田園地帯に佇むこの小さな喫茶店は、これからも地域の人々に愛され、健康と笑顔を届け続けていくだろう。
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※記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。
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