ライター : pomipomi

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ベトナムの旧正月「テト」とは?

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ベトナムでは旧暦の1月1日、つまり旧正月に新年を祝うのがならわし。この日は「テト」と呼ばれていて、1年でもっとも大切な祝日として定着しています。

土日を含めて前後1週間が「テト休暇」となり、ベトナム最大の大型連休に。実家に帰省したり、親戚が集まって伝統料理を食べたりと、日本と同じように家族で正月を過ごすのが一般的です。

テトの起源

テトの起源をたどると、ベトナムが農耕社会だった時代まで遡ります。ベトナムはかつて収穫の周期が生活の中心だったため、季節の節目ごとに祭事がおこなわれていたといわれています。

なかでも春を告げる新年の祝祭は特に大切なものとされていました。やがてこの行事は中国から伝わった旧暦の文化的影響を受けつつ、ベトナム独自の形で現在の「テト」へと発展していったと考えられています。

なお「テト」はベトナム語で「節(節目)」を意味する言葉。「テト・グエン・ダン」が正式名称です。

2025年のテトの日程とスケジュール

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テトは太陰太陽暦である旧暦に基づいて決められるため、毎年日付けが異なります。2025年のテトは1月29日(水)です。

今年は土日が2度重なるため9連休。休暇中は下記のようなスケジュールで過ごすのが主流ですよ。
日付曜日スケジュール
1/25大掃除をする
食べ物・花・お供えものの準備をする
1/26
1/27月(テト休暇)
1/28火(大晦日)先祖にお供えものをする
1/29水(元旦)初詣に行く
伝統料理を食べる
親戚一同で集まる
お年玉を渡す
新年の訪問をする
1/30木(テト休暇)
1/31金(テト休暇)
2/1
2/2

テトのならわしや過ごし方

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一家団らん、先祖供養

テト休暇はベトナム最大の大型連休。都市部で働く人も、このときばかりは故郷に帰って家族と過ごすのが通例です。

テトには先祖の霊が訪れると信じられているため、祭壇を掃除してお香を焚くのもならわし。花や果物などのお供えものも捧げます。

花を飾る

日本では正月に門松やしめ縄を飾りますが、ベトナムでは花で装飾するのが習慣。北部では幸運と豊穣の象徴であるピンク色の桃の花、南部では発展と進歩の象徴である黄色の梅の花が用いられます。
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