ライター : よしみけ

保育園調理師/元パティシエ/薬膳コーディネーター

漢方で使われる陳皮(ちんぴ)とは?

「陳皮(ちんぴ)」とはみかんの皮を1年以上乾燥させた、漢方薬の生薬のひとつです。みかんの乾燥時期によって、成熟前の青い果皮は「青皮(せいひ)」、熟し始めた橙の果皮は「橘皮(きっぴ)」、橘皮をさらに乾燥させ続けると「陳皮」となります。

乾燥期間が長いほど高価で、期待される作用が高くなるのが特徴です。お茶や料理以外に、日常的に使えるシーンがたくさんあります。どんな働きがあり、どうやって使うのか?など、疑問を解消していきましょう。(※1)

陳皮の効能

胃腸の働きを助ける

陳皮には胃の健康状態をよくして、胃腸の働きや消化を促す作用があります。消化不良や胃もたれなど、胃の調子が悪いときに有効です。

胃酸過多や下痢など、消化機器の不調を抑制する働きがあります。胃腸に効く漢方薬には、よく陳皮が配合されているので、目にする機会も多いかもしれませんね。(※1)

リラックス作用

みかんの皮には爽やかな香りの「リモネン」という、リラックス成分が豊富です。香りを嗅ぐことで、自律神経を活性化させて血管を広げ、血流をよくする作用も。

リモネンは、果肉ではなく皮表面に多く含まれ、香りを嗅ぐだけでもよい作用を得られます。(※2)

咳・のどの痛みに

陳皮の主成分である「ヘスペリジン」には、抗炎症作用のあるポリフェノールが豊富に含まれています。咳や痰を抑える作用があり、古くから漢方薬に使われていますよ。

また、ビタミンⅭを多く含むため、体の免疫力を上げ、風邪の予防にも作用することが期待できます。(※1)

冷え性の改善

冷え性の原因のひとつは、血管の収縮が過剰に反応することです。咳やのどの違和感に働く「ヘスペリジン」には、毛細血管を広げ血流をよくして、冷え性を改善してくれる作用も。

血液は熱を運ぶ役割があるため、それが悪いと血液が全身に行き渡らなくなり、冷え性の原因となります。(※1)
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