ライター : 戸田千文

福岡旅行で行きたい、中洲・天神の屋台。その歴史や利用時の注意点は?

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福岡観光で定番なのが、中洲や天神で楽しむ屋台グルメです。実は、かつては全国で見られた屋台街。しかし戦後、衛生面の問題でGHQの指示により1950年には屋台全廃の命令が降ります。そんななか、福岡では屋台の店主らが連合会を立ち上げ、保健所や当時の厚生省と協議を重ね、1955年に屋台の営業が許可されたのです。

先人の努力によって生き残った福岡の屋台。定番の博多とんこつラーメンをはじめ、ひとくち餃子や焼き鳥など福岡グルメが楽しめる場として観光客に人気を集めています。決して広くない屋台で、ぎゅうぎゅうに座って食事を楽しんでいるうち、知らない人同士で会話が盛り上がるのも屋台の醍醐味。

ただし定休日のほか、天気が悪い日は臨時休業の屋台も少なくありません。公式SNSがある屋台の場合、当日お知らせがアップされることがあるため事前にチェックを。また心配されるトイレですが、屋台の近くには公衆トイレのほか、コンビニと提携しているケースもあるので安心して食事やお酒を楽しんでくださいね。

【中洲】福岡のおすすめ屋台6選

1. 昔ながらの定番スタイル「屋台 呑龍」

店主夫婦が迎えてくれる、屋台「呑龍(どんりゅう)」。豚骨ラーメンや焼き鳥、おでんなど定番のメニューが並ぶ昔ながらの屋台です。

深夜2時まで営業しているので、2軒目や締めのラーメンにもおすすめ。コクがありながらもあっさり仕上げた王道のとんこつラーメンは飲み終わりにぴったりです。

おでん三品盛り合わせ

呑龍では豚骨ラーメンと並んで、おでんも人気です。大根やこんにゃく、たまご、餃子天など数種類から好きな具を選べる「おでん三品盛り合わせ」は、500円とリーズナブル。

食べやすい大きさにカットされているので、おでんはシェアしながらラーメンは1杯ずつというのもいいですね。出汁が染みたおでんは家庭的で、やさしい味。特に冬の寒い日は、ほっとするおいしさです。
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2. 名物の餃子は必食「武ちゃん」

中洲エリアの人気店のひとつが「武ちゃん」。博多ひとくち餃子の老舗「宝雲亭」から独立した店主が親子で営む、地元客や著名人のファンが多い屋台です。

時間をかけて仕込んだ料理はどれも美味。看板メニューの餃子のほかにも、名物のどて鍋や白味噌でじっくり煮込んだおでんなど、丁寧な仕込みがひかる品々はぜひ食べたおきたい逸品です。

餃子

武ちゃんに来たなら、絶対に食べておきたいのが「餃子」。豚肉をベースに、甘い玉ねぎに少しにんにくを混ぜたタネをもっちりした皮で包み、鉄板でパリッと焼き上げます。

餃子で1人前8個といえど、小ぶりなので2軒目でもペロリと平らげられるボリューム。この味を求めるリピーターは多く、行列ができることもしばしばあります。
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3. 渋い屋台の熱々天ぷら「屋台 もり」

1973年創業の「屋台 もり」は、中洲エリアにある天ぷら中心の屋台。暖簾をくぐれば、昭和の演歌に混じってパチパチと油が跳ねる音とともに、大将が迎えてくれます。

屋台のショーケースには海鮮が並び、焼き物として提供されるほか、豚バラをはじめとした串焼きメニューも。また福岡名物の明太子を炙ってのせたお茶漬けは、締めにぴったりです。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。店舗によっては、休業や営業時間を変更している場合があります。
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