ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

水の飲み過ぎは何リットルから?

水を飲み過ぎると頭痛や嘔吐などの体調不良につながる危険性があります。水の摂取量に基準はありませんが、ある多飲症のケースでは、飲水量が2L以下になると症状が治まったと言われています。このことから、一日2~3L以上飲むと水の飲み過ぎだと考えられます。(※1)

一日の適量は1.2~1.3リットル

適量は年齢や運動量、発汗量によって変わりますが、成人男性の場合1日に必要な水分量は2.5L。そのうち食事や体内で作られる水から水分を得られるため、飲み水として必要な量は1.2~1.3Lほどです。

水の飲み過ぎには注意が必要ですが、不足すると吐き気や頭痛などの脱水症状につながるおそれが。適量を摂るよう心がけましょう。(※2,3)

水の飲みすぎで起こる症状・デメリット

症状・デメリット

  1. 「水中毒」になるおそれ
  2. 腎臓に負担がかかる
  3. 水太り(むくみ)

「水中毒」になるおそれ

水中毒とは、腎臓の利尿速度を水の摂取量が超えたときに起きる状態のことです。けいれんの発作が起きたり、低ナトリウム血症に陥ったりするおそれがあります。

低ナトリウム血症の主な症状は嘔吐や頭痛、食欲不振など。深刻な場合は昏睡につながることもあり、注意が必要です。(※3,4,5)

腎臓に負担がかかる

腎臓は余分な水分や老廃物を尿として排出する役割があり、腎臓の機能が悪くなると、むくみや血圧の上昇につながります。

ある多飲症の患者は、水の大量摂取によって尿の量が増え、膀胱の容量が正常な人の約4倍になっていたことが明らかになっています。この状態を放置すると、腎臓の機能に支障をきたす危険性が。(※1,6)

水太り(むくみ)

水を多く飲んで体内の水分量が増えると、体重が増えたりるむくみの症状が出たりする場合があります。一般的に「水太り」と言われる状態です。

水太りやむくみのときは水分や老廃物が体内にとどまっているため、水分摂取量の調整だけでなく、血流を促すことが大切ですよ。(※7)
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