ライター : とも

子育てフードライター

おせち料理の定番「伊達巻」とは

「伊達巻(だてまき)」とは、卵と魚のすり身、砂糖や酒を混ぜて焼き、渦巻き模様になるように巻いた料理のことです。おせち料理に欠かせないひと品として知られていますよね。関東では砂糖を多く使い、関西では甘さ控えめな味付けが好まれるといわれています。

伊達巻の歴史は江戸時代

伊達巻が最初に作られたのは、長崎といわれています。江戸時代の長崎では、日本・中国・オランダの食文化が融合した「卓袱(しっぽく料理)」という宴会料理が誕生しました。そのひとつ、「カステラかまぼこ」と呼ばれたロールケーキ「カステラかまぼこ」が伊達巻のはじまりと考えられています。このカステラかまぼこが江戸に伝わったという説が有力です。

なお、沖縄県では現在でもカステラかまぼこが食べられているんですよ。見た目は伊達巻に似た黄色ですが、魚のすり身が多く使われていて、食感はかまぼこに近いのが特徴。沖縄県でも旧正月のお祝いに食べることが多いです。

戦国武将も関わっていた?名前の由来に関する3つの説

1. 着物の「伊達巻」に似ているから

着物が着崩れないように巻く、細い帯を「伊達巻」といいます。表には出さず、胸や腰回りを整える際に使います。現在では、白無垢や引き振袖などの婚礼衣装に用いられていますよ。形がが似ていることから、料理にも同じ名前がつけられたといわれています。

2. おしゃれな人「伊達者」になぞらえて

「伊達」とは、おしゃれで華やかな様子を表す言葉です。粋でおしゃれな人は「伊達者」と呼ばれていました。現代でもなじみのある「伊達メガネ」という言葉の「伊達」も、ここから由来しています。

伊達巻の鮮やかな黄色と焼き目の茶色からなる模様が華やかなことから、名付けられたという説があります。

3. 戦国武将「伊達政宗」の好物だったから

戦国武将の伊達政宗は、ひらめと卵で作った「平玉子焼」が好物だったといわれています。いつしか、平玉子焼は「伊達焼」に呼び名が変化しました。さらに、巻きすで巻くようになったことから「伊達巻」と呼ばれるようになったとされています。
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