ライター : 相羽 舞

管理栄養士

カスピ海ヨーグルトでダイエットができるのは本当?

カスピ海ヨーグルトは、その効能によりダイエットに役立つ可能性はありますが、カスピ海ヨーグルトを食べるだけで痩せるとは限りません。

ダイエットは規則正しい生活のなかで、バランスの良い食事や適度な運動をおこない、摂取カロリーより消費カロリーを増やすことが基本です。

食事をカスピ海ヨーグルトだけにするというような、偏ったダイエットは体調を崩すおそれがあるためおすすめできません。ダイエットのサポートとして、カスピ海ヨーグルトを取り入れるのが、ストレスなく継続してダイエットを続けられるポイントです。

では、カスピ海ヨーグルトのどのような作用がダイエットに役立つのか、チェックしてみましょう。(※1)

カスピ海ヨーグルトダイエットの効果効能

※画像はイメージです

腸内環境を整える

カスピ海ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、生きて大腸まで届くことが明らかになっています。腸内で良いはたらきをもたらす「プロバイオティクス」の乳酸菌として、腸内環境を整えるのに役立ちますよ。

また、便秘や下痢などのお腹の調子を整えるだけはありません。カスピ海ヨーグルト独特の粘りにかかわっている、菌体外多糖(EPS)が、腸管内の免疫細胞を活性化して全身の免疫機能を高める作用も確認されています。(※2,3,4)

食後血糖値の上昇を抑える

カスピ海ヨーグルトは、糖質とともに摂ると食後血糖値の上昇をゆるやかにすることがわかっています。その要因として、カスピ海ヨーグルトに含まれるクレモリスFC株という菌が分泌する菌体外多糖(EPS)がかかわっているとされています。EPSは、消化されず血糖値の上昇や糖の吸収を抑えるようはたらくと考えられているためです。

食後血糖値が急上昇すると、脂肪をため込む性質のあるインスリンというホルモンが過剰に分泌され、糖分を脂肪として蓄積しやすくなるおそれが。ダイエットや健康維持のためにも、血糖値がゆるやかに上がるような食べ方を意識しましょう。(※5,6)

血中脂質のバランスを整える

血液中にあるコレステロールには、LDL(悪玉)とHDL(善玉)があり、LDLにはコレステロールを溜める、HDLにはコレステロールを回収するはたらきがあります。

動物実験において、コレステロール値の高い食事とともにカスピ海ヨーグルトを与えたところ、善玉であるHDLコレステロールの減少を抑え、血中中性脂肪を減らすはたらきが確認されました。血糖値の上昇抑制と同じく、このはたらきにもカスピ海ヨーグルトのクレモリスFC株が分泌する、菌体外多糖(EPS)がかかわっていると考えられています。(※5,7,8)

カスピ海ヨーグルトダイエットのメリット・デメリット

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