ライター : DIET_SPO_k

管理栄養士

冷暗所ってどこのこと?

一般的には、温度変化があまりないところというイメージがありますね。 実は、「冷暗所」に厳密な定義はないんです。 医薬品の規格基準書である日本薬局方では、「冷所は、別に規定するもののほか、1~15℃の場所とする」との記述があります。(※1)ただ冷暗所の"暗"に関して、厳密に明るさの定義を設けた公文書はありません。 冷たくて日の当たらない場所なら冷蔵庫でもいいの?と思いますが、「冷暗所」と「要冷蔵」とは意味が違います。冷蔵庫は扉の開け閉めが多いので、温度の変化が多く「冷暗所」の定義である「温度が低く一定に保たれた場所」には適さないような……。今回は、そんな冷暗所について詳しく紹介していきたいと思います。

冷暗所として活用できる場所は?

床下収納

もっとも代表的なのは床下収納。床下収納は、日光等の光が入らず、外気温に左右されないため、一定の温度が保たれやすいという特徴があります。しかし、夏や気温の高い日は温度が上がってしまうこともありますので、注意が必要な保管場所です。歴史ある家屋などには床下収納がある家も多かったと思いますが、最近の住宅事情ではなかなか床下収納がある家は少ないかもしれません

冷蔵庫

「冷暗所の定義に適さないのでは?」と冒頭でお伝えしましたが、冷蔵庫は、住居スペースが狭く、床下収納やスペースを確保するのがむずかしい場合は安全な保管場所です。冷蔵庫の温度は、基本的には10℃以下を保つように作られており、通常は1~5℃くらいになっています。しかも開けていないときは真っ暗なので、冷暗所として適した場所といえます。また、冷蔵庫の中でも、野菜室は5~7℃に設定されているものが多いみたいで、冷暗所としての温度も低すぎず、高すぎず、ほどよい温度の場所となっています。

収納棚

アパートやマンションにもシンク下に収納棚がついていますよね。この収納棚も比較的低温で直射日光も遮断でき、冷暗所として適している場所のひとつであるといえます。しかし、家によっては高温になりや水という難点も。また、シンク下ということもあり、湿気も多くなってくる可能性もありますので、保管には注意が必要かもしれません。

ベランダの日陰

また、【収納】にこだわらなくても、日陰であれば冷暗所としても使えます。ベランダや階段、廊下のわきなどは、日陰であればそれほど温度は上がりにくい場所です。しかし、家によっては高温多湿になっているかもしれないので、絶対ではないということは頭に入れておきましょう。また、季節によっても温度変化が多い場所ですので、保管場所として使用する場合は、温度や湿度のチェックを欠かさずおこないましょう!

本当にそこでいいかチェックは必須!

初めにも書きましたが、冷暗所は温度変化があまりないところ。保管場所としてどこを選択した場合でも、温度、湿度をチェックすることは欠かさずおこないましょう。また、保管するものが本当にその【冷暗所】保管で適しているのかということもチェックして保管するのかよいでしょう。特に衛生的に生活であることも気を付けなければならない点です。温度・湿度だけではなく、衛生面のチェックも欠かさずに!
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