ライター : shoko

管理栄養士 / パティシエ

春雨は消化が良い食べ物?

春雨は原材料の違いによって分類され、緑豆から作られる緑豆春雨とじゃがいもやさつまいもでんぷんから作られる普通春雨に分けられます。基本的には消化の良い食品と言われており、消化器官が不調のときの食材としてもおすすめされることもあります。(※1,2)

春雨で消化不良を起こす理由

春雨による消化不良の原因

  1. 食べ過ぎによるもの
  2. 早食いによるもの
  3. 春雨の種類によるもの
  4. 調理方法によるもの

食べ過ぎによるもの

春雨はそのほとんどが糖質でできている食材ですが、レジスタントスターチと呼ばれる人の小腸では消化されずに大腸まで届くでんぷんとでんぷん分解物を含むと言われています。レジスタントスターチはエネルギーになりにくい食物繊維に近いものとされており、腸内細菌の活性化による便秘対策や血糖値の急上昇を抑えるはたらきも持つ成分です。

しかし、一方で一部の方は体質によって合わない場合があり、ガスがたまる、お腹の張りや下痢などの症状がでることもあるため、食べ過ぎに注意して適量から様子を見ましょう。(※3,4)

早食いによるもの

春雨はそのつるつるとした食感から早食いに繋がりやすい食品のため、注意が必要です。食べ物はよくかんで食べることで細かくなり、表面積が増えて消化酵素が作用しやすくなります。きちんと消化酵素がはたらくと、栄養素も吸収され、理想的な便通にもよいとされるのです。

逆によくかまずに食べてしまうと、食べ物がきちんと消化されないまま大腸に送られてしまい、悪玉菌のエサとなって悪臭を伴うガスが発生する原因にもなります。(※5)

春雨の種類によるもの

2種の春雨の大きな違いは炭水化物の内訳です。緑豆春雨は100gあたり4.1gの食物繊維を含んでいるのに対し、普通春雨は1.2gしか含んでいません。緑豆春雨に含まれる食物繊維は不溶性食物繊維です。

不溶性食物繊維は便のかさを増やして便秘対策になると言われていますが、食べ過ぎることによってかえって便秘が悪化することもあるため、極端な量を食べないように注意しましょう。(※6,7,8,9)

調理方法によるもの

春雨は種類によって状態が変わるため、それぞれの商品に合わせた戻し方、調理方法で料理に使うようにしましょう。戻し方や加熱が不十分だと、固く仕上がってしまう場合があります。

また、麻婆春雨やチャプチェのように炒める調理に使う際は油が多いと胃もたれの症状が現れる原因になることもあります。春雨を消化しやすい状態で食べたい場合は、脂質や香辛料を多く加え過ぎないようにすることが必要です。(※2,10)
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