ライター : shoko

管理栄養士 / パティシエ

チーズが体に悪いって本当?

チーズが体に悪いと言われる理由は、脂質や塩分が多い種類のものがあり、食べる量によっては摂り過ぎにつながるおそれがあるためです。

ほかにも乳製品に含まれる乳糖やワインにも含まれるチラミンによる不調を心配する声もあります。これらの成分の影響は体質にもよることから、ご自身の体の調子を確認しながら摂り入れるようにしましょう。(※1,2,3,4)

チーズが体に悪いと言われてしまう理由

チーズが体に悪いと言われる理由

  1. 脂質の摂り過ぎになる
  2. 塩分の摂り過ぎになる
  3. 乳糖不耐症でお腹の調子が悪くなる
  4. チラミンで頭痛が起こる

脂質の摂り過ぎになる

チーズは種類によっては脂質を多く含みます。脂質が多いものはチェダーチーズ、エメンタールチーズ、クリームチーズ、パルメザンチーズです。

脂質は多過ぎても少な過ぎても健康に悪影響があるとされています。チーズに含まれるミルク由来の油脂はほかの脂肪酸に比べて体の中で燃焼されやすい脂肪酸です。そのため、摂取しても脂肪がつきにくいと言われており、一度に多量に摂り過ぎなければ、気にし過ぎなくてもよいでしょう。(※5,6,7,8,9,10)

塩分の摂り過ぎになる

チーズのうちナチュラルチーズと呼ばれるものは、熟成と保存性のために食塩が加えられています。ブルーチーズやパルメザンチーズのように100gあたりで見ると含まれる塩分が多いものもありますが、一度に食べる量を考えると、そこまで多くはありません。

塩分量の多いチーズを食べる場合には量を食べ過ぎないように注意するか、塩分量の少ない、モッツァレラチーズ、クリームチーズ、カッテージチーズを選ぶようにするとよいでしょう。(※7,8,11,12,13,14)

乳糖不耐症でお腹の調子が悪くなる

乳製品に含まれる糖類の一種である乳糖が原因で起こる、乳糖不耐と呼ばれる症状があります。これは乳糖を分解する酵素であるラクターゼが、体の中で作られないことによって消化不良が起こる症状です。

ただし、乳製品であるチーズにはカッテージチーズ、クリームチーズ、マスカルポーネチーズ以外にはほとんど含まれないことから、牛乳を飲んで調子が悪くなる方でも乳糖不耐が起こりにくいと言われています。不安のある方はご自身の体調を確認しながら少しずつ摂り入れるのがおすすめです。(※3)

チラミンで頭痛が起こる

チーズは熟成中に微生物の酵素作用によってチラミンと呼ばれる成分が生成されます。チラミンは交感神経を興奮させる作用を持つため、多量に摂取すると、血圧の上昇や頭痛の原因となることで知られる成分です。

片頭痛を持つ方は、誘発する原因になるおそれがあるため、避けるほうが良いでしょう。チラミンはワインにも含まれる物質で、アルコール類は血管拡張作用や片頭痛の原因物質が含まれることもあり、特にワインとチーズの組み合わせには注意が必要です。(※15,16,17)
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