ライター : 松 宏彰(カレー細胞)

カレーキュレーター

1. おしゃれな公園でスパイスカレーを「プラマーナ・スパイス」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

2020年東池袋に誕生したイケ・サンパークにあるスパイスカレーのお店。店主の加藤さんは世界中を旅していた道中、ペルーの山小屋でスパイスの魅力に目覚めたそう。旅の記憶をもとに、独自調合したスパイスを用いたカレーを提供しています。

もちろんテイクアウトできますが、公園でのイートインも可。天気のいい日は、芝生と青空の間で心地よいスパイス体験ができますよ。

カレー2種盛りプレート

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

カレーはドライチキンカレーとマトンキーマ。南インド料理が軸の、かなりしっかりしたプレートです。

ドライチキンカレーは青唐辛子、フェンネル、ブラックペッパーが効いてスパイシー。マトンキーマは肉肉しくジューシーなセミドライタイプ。八角をはじめとしたホールスパイスがゴリゴリで、食べ応え十分です。

プラスアルファで付いてきた冬瓜カレーは、ココナッツミルクと刻みココナッツがふんだんに用いられたシャバシャバタイプ。ブロック切りの冬瓜に旨味と酸味が染みて夏気分全開です!副菜にはゴーヤやマンゴーのアチャールなど。

料理にはファーマーズマーケットの野菜を用いているそうで、内容はその時々。カレーを食べながら季節を感じるのにも最高な料理と環境です。
店舗情報

2. 地元で愛される洋食屋の傑作カレー「キッチンABC」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

街の洋食店好きな筆者が、東京で一番好きなお店として推す「キッチンABC(エービーシー)」。創業は1969年。カジュアルでリーズナブルながら、料理の細部にまでこだわりと捻りが感じられ、毎度唸らせられるのです。

オリエンタルライス、インディアンライス、チキン南蛮タルタルといった人気メニューに加え、何といっても素晴らしいのはスパイシーな「黒カレー」。

これらをさまざまに組み合わせたコンボメニューも多く、楽しみ方は自由自在。私はテイクアウト弁当も利用していますよ。池袋の西口と東口にそれぞれお店があります。

オムチキンカツカレー

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

980円(税込)
名物「黒カレー」のバリエーションのなかでも、特におすすめしたいのが「オムカレー」。なんと、玉子で包まれた中もドライカレー(いわゆる昔ながらのピラフタイプ)なんです。

真っ黒でビシッとスパイシーな黒カレーのおいしさもさることながら、辛さをふわりと和らげる玉子、と思いきや中から現れるムワッと濃厚なドライカレー……その三重奏がなんともたまらないのです。さらにその上に、老舗洋食店ならではのサックリしたチキンカツをのせれば、もう思い残すことはありません。

それにしても黒カレー、ドライカレー、オム、カツと、どれほどの手間と火口を使っているのだろうと思うと、ありがたすぎて頭が下がります。

さらにセットでついてくる味噌汁にも注目。そっと背脂が入っていて旨みが抜群なんです。細部へのこだわり、それは料理への愛ですね。
店舗情報

3. 池袋を代表する南インド料理の名店「エーラージ」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

今でこそ(多少は)認知が広がった南インド料理ですが、池袋で20年ほど続くこのお店は今や老舗の域。

お店のオーナーシェフ、ラージさんは南インド・チェンナイ出身。かつて、日本の南インド料理店のパイオニア「アジャンタ」の厨房にいた方で、2002年に独立し「A-RAJ(エーラージ)」を立ち上げました。

南インド料理の定番であるミールスやドーサのほか、マドラスパロタをはじめ面白い料理があれこれ。期間限定メニューも多く、何度行っても飽きません。

ノンベジミールス

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,500円(税込)
まず食べていただきたいのは、ラージさん特製の南インドミールス。

インドの揚げパン「プーリ」やバナナ(南インドでは潰してカレーに混ぜることも)が添えられているあたりも特徴的ですが、注目ポイントはやはり名物カルワットカレー。なんと、煮干しとなすを使った素朴なカレーで、ラージさんのおふくろの味なんです。

マトンキーマやチキンキーマは、ルーツである「アジャンタ」を彷彿とさせる安定のおいしさ。添えられたオニオンアチャールもアジャンタ流です。
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