作り方

1. 大豆をたっぷりの水につけて戻す
2. 鍋に水と大豆を入れてやわらかくなるまで炊く。圧力鍋で炊いてもよい
3. 豆が煮えたら煮汁を捨て、ひたひたになるくらいの量の水を再び入れる。砂糖を加えて炊く
4. 仕上げにゆずジャムを加えて和える

2. 【飛騨高山】春慶塗(しゅんけいぬり)の豆皿

Photo by 中川政七商店

神谷さん:
「岐阜県の春慶塗(しゅんけいぬり)は、400年前の江戸時代初期から伝わる漆器です。当時はお殿様が使用する上等な茶器だったといわれています。江戸時代中期からは、お盆や重箱など生活用品として一般庶民にも馴染みのあるものとして使われるようになりました。

主に木曽ヒノキで作り、黒や朱といった色漆を使わず、蒔絵や沈金などの装飾もおこなわないのが特徴。春慶漆といわれる透明の​透漆を塗り上げて、木目の美しさが見えるよう仕上げます。この素朴でありながら優雅な美しさが、昔から多くの茶人たちを魅了してきました。

つやつやと上品に輝く春慶塗は、使えば使うほど色艶が出てきます。木肌の素朴な美しさと透漆塗りの技術の融合が、この風合いを出しているんでしょうね​。黄・紅・緑の3色で見てみると、それぞれ違う表情があっておもしろいです」

朴葉味噌をヒントにした「朴葉味噌風おかず味噌」

Photo by あんりちこ

神谷さん:
「春慶塗の産地である​飛騨​高山では、秋に落葉した朴葉を拾い集めて古くから食材に活用してきたそう。そこで、飛騨高山の郷土料理『朴葉味噌』(枯朴葉の上に味噌をのせ、焼いて食べる)を簡単においしく再現してみたいと考えました。

朴葉はネットでも手に入るようですが、味噌を温めて“おかず味噌”にする知恵を活かして、ごはんが進むひと品ができました。今回はねぎ、しいたけ、しめじを加えましたが、具材はお好みに合わせて調節してください」

材料(作りやすい分量)

A 味噌……大さじ2杯
A みりん…大さじ1杯
A 酒……大さじ1杯
A ごま……適量
A しょうが(すりおろし)……適量
・ねぎ……適宜
・しいたけ……適宜
・しめじ……適宜

作り方

1. ボウルにAを合わせておく
2. フライパンやホットプレートにアルミホイルかクッキングシートを敷いて火を入れる
3. Aを入れて、ねぎ、しいたけ、しめじをのせてこげないように温める
4. 具材に火が通ったら、保存容器に移す

3. 【石川加賀】山中漆器

Photo by 中川政七商店

神谷さん:
「日本三大漆器のひとつでもある​山中漆器は、およそ400年前の安土桃山時代から石川県加賀市の山中温泉地区で作られています。温泉と共に発展し、技術が継承されてきました。山中漆器の特徴は自然が生み出す木目模様の美しさにあり、同じものがひとつとしてありません。

木地に極細の筋を入れて装飾的な模様を刻む加飾挽きの技術は、まさに職人技。この豆皿は、生漆を木地に擦り込む拭き漆で仕上げています。木地挽きろくろの技も世界にも誇れるものです。わずか数ミリの間しかない十数本の極細な線や、稲穂筋の文様などが施された木地は、形が整っていて大変美しいです。

この繊細な美しさは、小さな豆皿でも感じ取ることができます。高台のある形は、高級感があって特別な日にぴったりですよ」
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