ライター : macaroni編集部

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教えてくれた人

てしま農園 代表 / 龍 慶介さん
自衛隊のパイロット、大手広告出版会社と異色の経歴を経て、10年前に農業の世界へ。“植物のプロとお客様をつなぐ”をコンセプトとした『てしまの苗屋』を立ち上げる。初心者の方に植物を育てることの楽しさを伝えたいと、苗の丁寧な育成はもちろん、購入される方への説明や相談にも積極的に対応。失敗しにくい苗の販売と育成に力を注いでいる。

1月前半の今回は、てしま農園の様子や、ベランダ菜園におすすめの野菜「スプラウト」について基本的な知識やアドバイスを伺いました!

てしま農園も冬支度

編集部「新年あけましておめでとうございます!2021年もどうぞよろしくお願いいたします。年末年始はどのようにお過ごしでしたか?」

龍さん「こちらこそよろしくお願いいたします。昨年は新型コロナウイルスの影響もあってかベランダ菜園が流行ったので、とても忙しい一年でした。なので、久しぶりに年末年始はゆっくりさせてもらったんですよ。

本来であればこの時期はイチゴの収穫がはじまるのですが、今シーズンはイチゴをやらなかったので、農場は今クレソンの苗しかない状態で。いつも以上に、ガランとしてますね」

編集部「農場もオフシーズンということですね」

1月におすすめの野菜は「スプラウト」

龍さん「冬は基本的に、土を休ませる期間です。そのため今回は室内で土を使わずに生育が楽しめる、スプラウトをご紹介します!」

編集部「スプラウトって、どんな野菜なんですか?」

龍さん「スプラウトは野菜の名前ではなく、苗の新芽を指します。いろいろな野菜を水耕することが可能で、野菜の種類によって食感や味や香りの違いも楽しめるのが最大の魅力ですね」

編集部「スプラウトとして育てられる野菜は、決まりがあるんですか?」

龍さん「そうですね、特徴としては、生育が早くて光をあまり必要としない植物たちです。例えば大根やカブの仲間だったり、ハーブなどの葉物だったり。早期の収穫が可能なので、気温の維持さえ心がければ初心者の方にはとても育てやすいと思います」

編集部「植物にとって光は必須なんだと思っていました!」

龍さん「光に当てて育てたからといって失敗してしまうわけではないですよ。でも光を当てすぎると、芯が硬くなって苦味が出てきてしまうんですね」

編集部「そうなんですね。では今回も、おいしく食べられる栽培のコツをぜひお願いします!」

スプラウトを上手に育てるには?

最適な環境と植え付け方法

Photo by okamagami

龍さん「スプラウトは土で育てるよりも、水耕栽培の方が分かりやすいですし簡単です。プラスチックの容器に水を含ませたキッチンペーパーを3~4枚ほど重ねて底に敷き、種をまくだけでできるんですよ。または、スプラウト栽培専用のプラ容器を使ってもOKです」

編集部「すごく簡単!なにか注意することはありますか?」

龍さん「スプラウト栽培は菌が繁殖しやすいので、最初に容器をアルコールで除菌してください。そして種を並べるときは種同士が重ならないよう、底面が1層分になるようにするのがコツですね。またスプラウト栽培でもっとも大切なのは温度。大体20度くらいに保ってあげるのがベストですよ」

Photo by okamagami

編集部「日の光に当てずに20度に保つ方法はありますか?」

龍さん「簡単でおすすめなのが、ホットカーペットの上に段ボールを置いて完全密封する方法。温度も保たれ、光もさえぎることができます。約1週間で収穫できるスプラウトは、6日目くらいに箱から出して、収穫前の1日だけ日の光に当て緑化させるんです。そうすることで、辛味の少ないおいしいスプラウトになるんですよ」

水と肥料のやり方

Photo by okamagami

編集部「冬のベランダ菜園では、水のやり過ぎに注意と前回アドバイスをいただきましたが、水耕栽培はどうなんでしょうか」

龍さん「確かに水のやり過ぎには変わらず注意が必要ですが、スプラウトの水やりのポイントは少し異なります。まず植え付けた翌日くらいまでは、霧吹きで1〜2回プッシュして水やりをします。湿っている状態を維持できればOK。根付いて動かなくなったら、霧吹きから通常の水やりに切り替えます。やさしく水を注いで、容器のなかのキッチンペーパーを充分に湿らせたら、何度か繰り返して新鮮な水に入れ替える要領です。しっかり一定の温度が保たれていれば2~3日で発芽しますので、そうなったら1日に1回、水を入れ替えてください」

編集部「肥料は必要ですか?」

龍さん「肥料はいりませんよ。その手軽さも、スプラウトを初心者の方におすすめしているポイントです」

想定されるトラブルと対処法

Photo by okamagami

編集部「スプラウト栽培、ズボラさんでも育てられそうですね!」

龍さん「そうですね(笑)。あっ、水の交換を怠ると菌の繁殖につながるので気をつけてくださいね!あと、気温が高くなり過ぎないように注意が必要です。高い気温も、菌が繁殖して腐敗の原因になってしまうんですよ」

編集部「具体的にどれくらいの気温だと危険ですか?」

龍さん「30度を超えると一気に菌が繁殖し、水やりをしてても葉に張りがなくなります。そうなったら、そのまま萎れて溶けていくので部分的な修正ができず廃棄するしかなくなってしまいます」

編集部「そうなんですか。菌の繁殖って、目で見てわかりますか?」

龍さん「カビが生えることもありますが、そのまえに腐敗臭でわかりますよ。雑巾のような臭いがしたら、残念ながらアウトですね。菌には弱いので、最初の除菌は忘れずに必ずおこなってくださいね」
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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