飲み過ぎない

二日酔いや頭痛の対策としてコーヒーを取り入れる場合でも、飲み過ぎには注意が必要です。二日酔いのときには、とくに水分補給が重要。

コーヒーには利尿作用があるため、水分代わりにコーヒーを飲むような飲み方だと、アルコールの分解に必要な水が不足し、アセトアルデヒドを排出する妨げになるおそれがあります。(※1,6,8)

【Q&A】二日酔いにブラックコーヒーは逆効果?

A:胃の負担を減らすためにはブラックコーヒーよりも、牛乳を入れたカフェラテのほうがいいとされていますよ。

二日酔いになっているときは、前日に飲んだアルコールの作用により、胃が荒れた状態。実はカフェインも、アルコールと同じく胃酸の分泌を促進する作用がある成分です。ブラックコーヒーを飲むことで胃の状態が悪化してしまうおそれがあります。(※1,4,11)

【Q&A】コーヒーはどのくらい飲めば二日酔いに効く?

A:コーヒーに含まれるカフェインの作用には、個人差があります。そのため、確実に二日酔いの症状を抑える量に関しては一概にいえません。

さらに、カフェインを摂り過ぎてしまうと睡眠の質の低下や不安のほか震え、めまいや吐き気などにつながるおそれがあります。

カナダ保健省(HC)では、コーヒーの摂取量について健康な成人でマグカップ約3杯程度までにとどめておくのが望ましいとされています。ただし、コーヒー以外からもカフェインを摂取している場合は調整が必要です。(※2)

【Q&A】紅茶も二日酔いに効果がある?

A:作用の強さには個人差がありますが、二日酔いの頭痛に対するはたらきは紅茶でも期待できると考えられますよ。

カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶をはじめとするお茶の一部にも含まれています。ただし、コーヒーのカフェイン量は100mlあたり60mgなのに対し、紅茶は100mlあたり30mgと半分程度。コーヒーが飲めないという方や、カフェインをあまり摂りたくないという方は、紅茶を選んでみてはいかがでしょう。(※1,2)

【Q&A】コーヒー以外に二日酔いに効く飲み物や食べ物はある?

A:果糖やビタミンCを含むオレンジジュースや果物、タンニンを含む緑茶や柿などがおすすめです。

果物に含まれる果糖やビタミンには、アルコールの分解を促すはたらきが、タンニンには胃粘膜を修復する作用があります。

なお、二日酔いになってからは水分や栄養補給がまず第一ですが、お酒を飲む前におすすめなのは牛乳をはじめとする乳製品や、肝機能の向上に役立つウコン(ターメリック)を使用するカレーです。油分を含む固形物は胃の中にとどまり、アルコールの吸収をゆるやかにするとされていますよ。(※1,15,16,17)

二日酔いにはコーヒーを適度に摂り入れよう!

コーヒーに含まれるカフェインには、頭痛を抑える作用があります。そのため、二日酔いで頭痛の症状があるときに役立つとされていますよ。一方で胃を刺激する作用があるため、二日酔いで胃が荒れた状態で飲むと胃への負担が増えてしまうおそれが。またカフェインの摂り過ぎにより睡眠に影響が出たり、不安や震えにつながったりすることもあります。

カフェインのはたらきが感じられる量には個人差がありますが、飲み過ぎに注意して胃の状態を見ながら摂り入れるようにしましょう。
【参考文献】
(2023/11/21参照)
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