ライター : muccinpurin

製菓衛生師 / 料理家

松阪牛の牛脂で作られたアイス誕生!

Photo by muccinpurin

夏といえば、アイスがおいしい季節。各社からさまざまなアイスが発売されていますが、この夏注目の変わり種アイスといえば「松阪牛牛脂アイス」が外せません。

松阪牛を専門に精肉店やレストランを展開している「まるよし」が開発したアイスで、アイスクリームに牛脂を加えているのだとか……。

アイスも牛肉も好きな筆者ですが、牛脂とアイスを合わせた味の想像がつきません。気になるその味わいをレビューします!

牛脂アイスが生まれたきっかけは…

まるよしでは、焼肉用の松阪牛をはじめ、松阪牛ローストビーフ、松阪牛コロッケなど、松阪牛を使った商品を販売してきました。そんな松阪牛愛溢れる商品を販売するなかで “世の中に出ていない商品を作りたい” という想いを形にしたのが今回の牛脂アイスだそうです。

確かに、牛脂とアイスのコラボは聞いたことがありませんよね。しかもインパクトがあり、アイスと牛脂という意外性から食べてみたいという欲を掻き立てます。素晴らしいアイデアですね!

松阪まるよし「松阪牛 牛脂アイス」

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「松阪牛 牛脂アイス」380円(税込)
皆さんは松阪牛を食べたことはありますか?筆者もそう多くはないですが、人生で何度か松阪牛を味わう機会に恵まれてきました。そのときの感動と言ったら……今まで食べていた牛肉は何だったのかと思ったのを覚えています。

脂に旨みがあり、口のなかでとろけるようなあの味わいは、実は松阪牛の牛脂に秘密があるそうなんです。

融点の低さを利用したアイス

お肉を食べたときに感じる、“舌の上でとろける~” というあの感覚は、肉の脂の融点と関係しています。

松阪牛の牛脂はほかの和牛の融点と比べて低いため、舌の上にのせることでやさしく溶けていきます。この利点を生かし、開発されたのが牛脂アイス。おいしいお肉からアイスを作ろうと発想が飛躍していますが、開発してみると大成功、たちまち話題になったそうです。

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アイスのふたに松阪牛の写真がデザインされているのも斬新ですが、開けてみると意外にも普通のアイスとほぼ変わらないビジュアルです。バニラというよりも、ミルク系の色合いで真っ白。

細かい作り方や牛脂の配合量は企業秘密だそうですが、牛乳や生クリームをベースに、砂糖、水飴、牛脂を使っているようです。ミルク系のアイスはバニラで香りをつけることが多いのですが、あえて香料に頼ることなく、低温殺菌の牛乳を使うことでコクを出しているんだとか。味わいが気になりますね。

気になる味は?脂っぽく……ない!

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見た目だけでなく、香りもほぼミルクアイスと同じ、やさしくミルキーな香りです。思い起こしてみれば牛脂ってそんなに香りが強くないのかもしれませんね。パッケージデザインに合わせた黒のスプーンは高級感があり、気分が上がります。

口に入った瞬間、ほんの一瞬だけサラッと牛脂のごく細かい粒を感じますが、次の瞬間には溶けてアイスと一体化しています。これまで感じたことのない、不思議な口どけです。

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気になる脂っぽさですが、一切気になりません。牛脂と聞いてかなり構えていたのですが、脂が入っているとは考えられないほどあっさりとした味わいで、暑い夏でも食べやすい印象ですよ。よく考えてみれば、生クリームも油脂のひとつなので、上手くバランスが取れているのかもしれませんね。

あえてバニラを使わないというこだわりも、実際に食べてみて納得。ここにバニラで香りをつけていたら、くどすぎてミルクの味が消えてしまったことでしょう。引き算の美学ですね、すばらしい!

通信販売に向けて現在準備中!

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気になる購入方法ですが、現在のところ三重県内にあるレストランとお土産店のみの販売となっています。今後、通信販売で購入できるように準備を進めているそうなので、楽しみに待ちましょう。

まるよしのオンラインショップには松阪牛の部位各種や、意外なアイテムも勢ぞろいしています。お肉屋さんとは思えない奇想天外な発想ですが、どれも松阪牛愛が詰まったものばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね!
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