台湾産カカオの「贅沢ガトーショコラ」も必食

台湾では、コーヒー豆と同様に高価ですが、高品質なカカオ豆も栽培されています。小山さんは台湾産カカオ豆も直輸入し、自家焙煎からチョコレートバー作りまでを一貫しておこなう“Bean to Bar(ビーントゥバー)チョコレート”を製造。ECサイトで購入できるものもありますが、店舗でしか食べられないのがこちらです。

台湾の邱氏(きゅうし)農園産カカオの贅沢ガトーショコラ

Photo by emikokuwahara

550円(税込)
邱氏(きゅうし)農園は、台湾でもっとも古い歴史を持つカカオ農園で、作られるカカオは濃厚なチーズのような香りを持っているそうです。そのカカオ豆を直輸入し、カカオバターやカカオ油から店舗で手作りしているため、フレッシュな原料によるカカオ本来の繊細な味わいが楽しめます。濃厚なのにすっきりした甘みは、台湾コーヒーにも通じるものがあるような気も。

小山さんが農園へのツアーを開催していることで、台湾産カカオは日本国内の若手ショコラティエにも少しずつファンが増えているそうですよ。

添えられているのは、金萱(きんせん)茶のジェラート。ミルクやバニラ、ココナッツのような甘い香りと清涼感のある後味を楽しめます。濃厚なガトーショコラと交互に食べると、止まらないおいしさ!

テイクアウト可能な台湾フードも人気

スイーツのほかにいくつか食事メニューも。そのほとんどがテイクアウト可能なのは嬉しいですね。

台湾まぜそば(日替わりスープ付き)

Photo by emikokuwahara

990円(税込)
フードメニューの一番人気は、八角や五香粉の香りがきいた本格派の「台湾まぜそば(日替わりスープ付き)」。

日本人向けにアレンジしているそうですが、鼻腔をくすぐる八角の香りだけで一気に台湾の風に包まれます。山椒と花椒のパンチあるシビレ感もたまりません。

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モチモチの極太麺も絶品!黒酢をかけることで、きゅっとした酸味がプラスされ、さらにおいしさがアップします。クセになるシビレ感と抜群の食べ応えによって、ランチで楽しむ男性ファンが多いそう。

胡椒餅

Photo by emikokuwahara

550円(税込)
「胡椒餅(こしょうもち)」は、台湾の人気ストリートスナック・胡椒餅をパイ風にアレンジしたもの。

胡椒のパンチがきいた餡とサクサクのパイ皮がベストマッチで、おつまみにもよさそうですが、かなりボリュームがあるのでこれだけで軽食にもなります。

店主の“台湾愛”に触れ、台湾が好きになる

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そもそも、小山さんが台湾に興味を持つきっかけとなったのは、意外にも2011年の東日本大震災。当時、中国に留学中だった小山さんは、自国の未曾有の危機に何もできない無力感、自責の念に苦しんでいたそうです。

「そんなとき、日本にいる台湾人の友人たちや台湾の方々が、莫大な人力と募金の支援をしていたことを知り、情の深い国民性に感動しました。

『台湾に恩返しをしたい』という想いが農業ボランティアへ向かった理由のひとつでもあり、台湾で農業を経験したことで、徹底した自然・有機農法が当然のようにおこなわれていることや、台湾の方々の仕事への誠実さ・真面目さを知り、また感動したのです。」(小山さん)

Photo by emikokuwahara

コーヒーにも台湾にも詳しくないし、そんなに興味がないという人でも、この店を訪れて小山さんの“台湾愛”に触れ、台湾コーヒーを味わったら、もっと深く知りたくなるに違いありません。

そして店を出るときには、心が洗われるような、ほっこり温かい気持ちになっていることでしょう。

企画協力:桑原 恵美子
店舗情報
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